2024年6月27日、香港メディア・香港01は、中国四川省で市民が山で採集した毒きのこを食べて死亡する事故が発生したと報じた。

記事は、大学2年生の21歳男性がこのほどネット上で「祖父、父、母、弟が食中毒で病院の集中治療室に入っている」として助けを求める書き込みを行ったと紹介。男性によると、母親と弟が19日に山できのこ狩りをした際に誤って猛毒のテングタケを採取して同省攀枝花市の自宅に持ち帰り、父、家を訪れていた祖父と共に昼食でテングタケの入った料理を食べたところ全員中毒症状を起こし、病院に運ばれたと伝えた。

4人はいずれもきのこの毒による中毒と診断され、肝機能障害や急性肝不全、凝血機能異常などの症状が認められたという。4人とも症状は重篤で、69歳の祖父は25日に夜に死亡した。残りの3人も命の危機を脱しておらず、弟は肝臓移植が必要とのことだ。

記事は、テングタケには猛毒のアマニチンが含まれており、加熱処理しても毒性は変わらず、急性肝機能障害や急性腎機能障害、神経系の障害などを引き起こすと紹介。医師の話として、アマニチンを含むきのこを食べてから症状が出るまでに6時間、場合によっては10時間以上かかり、初期症状である胃腸の不快感が収まっても肝臓や腎臓がダメージを受け続けており、中毒になってから3日目に臓器の状態が急速に悪化すると伝えた。

そして、むやみに野生のきのこを食べないこと、食後に不快感が出た場合には直ちに大量のぬるま湯や薄い塩水を飲んで吐き出し、病院で診察を受けるようにという医師の呼びかけを紹介した。(翻訳・編集/川尻)