2024年4月16日、韓国メディア・韓国経済は「コロナ禍が明けても中国人観光客が戻らず苦境が続くと思われていたソウル・明洞のコスメ業界が、中国以外の世界各国の外国人観光客から人気を集め活気を取り戻している」と伝えた。

記事によると、韓国の化粧品セレクトショップ「OLIVE YOUNG」の明洞タウン店は最近、世界各国から訪れる多くの外国人観光客でにぎわい、1日の平均訪問客数は3000人に達する。数年前までは中国人観光客がほとんどだったが、現在はアジアや欧州からさまざまな国籍の人が訪れるという。

同店を訪れる外国人観光客は、ストック用にコスメを大量購入するケースが多い。マレーシアから来たある観光客は「明洞で一番好きな場所はOLIVE YOUNG」だとし、「韓国のスキンケア商品は優秀だと聞いてセラムを大量に購入した。韓国のローカルブランドの製品はとても評判が良い」と話したという。

韓国のコスメ業界は、17年の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備後に中国関連の売り上げが激減し、コロナ禍の影響も受けて危機に陥っていた。しかしその後、マスク着用の影響によりスキンケアへの関心が高まり、その中で韓国ドラマブームが起きたことで韓国のスキンケア文化やコスメに対する注目度が急上昇した、と専門家は分析している。

誠信女子大学のハ・ギョンオク消費者学科教授は「世界各地で韓国映画やK‐POPなどが話題となって韓国人女性の人気が高まり、コスメなどの韓国製品の認知度や好感度・信頼度が上昇した」とし、「西洋の化粧品にはアルコール成分が多く刺激的な製品が多いが、韓国の化粧品は刺激もなく副作用も少ないとのうわさが広まり、人気が出ているようだ」と話した。

さらに韓国のコスメ業界では、最近再び増加傾向にある中国人観光客の復活にも期待が寄せられている。コロナ禍後、国別訪韓外国人数1位はほとんど日本が占めていたが、昨年12月からは中国が1位となっている。今年1月と2月には、それぞれ日本人の2倍以上となる28万人、34万人の中国人が韓国を訪れたという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「どの国の人であれ、韓国でお金を使ってくれるのはうれしいこと」「どの分野でも脱中国は必要だ」「OLIVE YOUNGは本当に外国人客が多い。たくさん買って帰ってね」「化粧品は韓国産が優秀だ」「基礎化粧品といえば韓国。種類豊富でコスパが良い」「政治を除いて韓国には良いものが多く、世界のK‐ブームは日に日に盛り上がっている。全ての韓国企業を応援する」などの声が寄せられている。(翻訳・編集/堂本)