Takaya Yamaguchi

[東京 29日 ロイター] - 鈴木俊一財務相は29日、足元の為替円安について「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に沿っていない部分もあるのではないか」と述べた。同日午前の閣議後会見で語った。

足元の為替相場の動向について鈴木財務相は「その背景も含め、具体的な見解を申し上げることは控える」と断ったうえで、「為替相場はファンダメンタルズを反映して、安定的に推移することが重要。過度な変動は望ましくない」と述べた。

内外の経済状況やインフレ動向などを踏まえれば「投機的な動きもみられると認識している」との考えも示し、「為替市場の動向に高い緊張感をもって注視するとともに、行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せずに適切な対応をとりたい」と語った。

為替水準を巡り「水準が問題ではない。動き、変化に注目している」とも述べ、具体的な防衛ラインがあるわけではない、との認識を示した。