Niket Nishant

[16日 ロイター] - 米大手銀各行は第1・四半期にコスト圧縮に向けて人員削減を継続した。

シティグループは従業員数を2000人減らし、削減数は最大。これによって収益改善と経営層の削減を目的とした大規模な組織改編を完了した。

シティによると、この削減は計7000人の削減計画の一部。今後2年間で2万人を削減するより大きな計画の一環でもある。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)、ウェルズ・ファーゴ、PNCファイナンシャルの従業員数は3行合わせて前期比約2000人減少した。

BofAのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は、人員管理を行い、主に退職者の補充を行わず自然減で人員を削減したと説明した。従業員数は前年同期比4700人余り減ったという。

業界幹部らは、変化する金利環境を乗り切ることの難しさを認めている。アナリストらは資金調達コストの上昇、正味利ざやの縮小、トレーディング成績のばらつきにより、銀行は引き続き慎重な姿勢を維持するとの見方を示した。

ウォール街全体では、投資銀行が資本市場の復活を追い風に増収となった。幹部らは株式公開の急増がセンチメントを好転させ、M&A(企業買収・合併)に拍車をかけるとの楽観的な見方を強めている。

ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは、第1・四半期に従業員をそれぞれ900人、396人削減した。

一方、JPモルガン・チェースはこの流れに逆行し、約2000人増員して、従業員数は合計31万1921人となった。