[ニューヨーク 17日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが6営業日ぶりに下落した。米連邦準備理事会(FRB)当局者から利下げ先送りを示唆する発言が相次いだことで上昇していたが、利益確定の動きが出た。

ドルは対円で0.3%安の154.32円。日米韓がこの日に開催した初の財務相会合後に発表した共同声明で「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念」を表明し、外国為替市場の動向について「緊密に協議する」ことで合意した点がドルの下落につながった。

マネックスUSA(ワシントン)の外為トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「こうした声明は異例で、日本の通貨当局による介入が差し迫っている可能性がある」と指摘。「週末までに何らかの具体的な動きがあるかもしれない」と述べた。

政府・日銀が最後に外為市場に介入したのは2022年。今回予想される介入の防衛ラインは当初は152円とされていたが、最近では155円と見なされている

ドルは前日の取引で154.79円と、34年ぶり安値を付けていた。

主要6通貨に対するドル指数は0.4%安の105.89。マネックスUSAのギブン氏はこの日の動きについて「わずかな調整」と指摘。「前日の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言が相場を動かす大きな要因になったが、きょうはその反動が見られている」と述べた。 

ユーロ/ドルは0.5%高の1.0667ドル。欧州中央銀行(ECB)政策当局者の一連の発言から、6月の利下げ開始が引き続き支持されているものの、その後の動きについては見解が割れていることが分かった。    

ドル/円 NY終値 154.38/154.39

始値 154.62

高値 154.74

安値 154.17

ユーロ/ドル NY終値 1.0671/1.0675

始値 1.0637

高値 1.0679

安値 1.0630