Foo Yun Chee

[ブリュッセル 17日 ロイター] - 米メタ・プラットフォームズなどの大手オンラインプラットフォーム企業は、利用者に対して「ターゲティング(行動追跡型)広告」なしの無料サービスを提供する必要がある――。欧州データ保護委員会(EDPB)は17日、こうした見解を示した。

メタは昨年11月、欧州のフェイスブックや写真共有アプリ「インスタグラム」の利用者向けに、トラッキング(行動追跡)に同意することを条件とした広告なしのサービスを開始。これに対して個人情報保護活動団体などは、そうした慣行を認めれば他社の追随を許すことになると反発し、オランダとノルウェー、ドイツの個人情報保護当局がEDPBに対して追跡同意の妥当性に関する意見を求めていた。

EDPBは声明で、プラットフォーム管理者が「同等の代替手段」に課金することを選択する場合は、追加として行動ターゲティング広告のない無料の代替手段を検討すべきだと述べた。

またEDPBは、大半の利用者が広告なしの有料サービスと、追跡同意の見返りとして無料サービスを得るか選択する意味合いを完全に理解していない以上、第三の選択肢が重要になると強調した。

その上で、有料か追跡同意かの二択しか提示していない企業は、欧州連合(EU)のプライバシー保護規則の下での妥当な利用者同意に関する基準に違反する可能性があると指摘した。