Stephen Nellis Arsheeya Bajwa

[23日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは、生成人工知能(AI)ブームからの追い風が続いている。

大手ハイテク企業が相次いで自動対話システム「チャットボット」を展開したことで、エヌビディアの半導体需要は急拡大した。同社は現在、動画の制作や人間のような対話を可能にする新たなAIモデルが自社のグラフィックプロセッサーの注文に拍車を掛けると予想している。

エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は22日、ロイターに対し、3Dビデオといったシステムが今後「非常に大きく展開されるだろう」と述べた。

先進AIの訓練や運営のためにコンピューターの処理能力を高める必要性が、エヌビディアの「H200」といった「グレース・ホッパー」半導体の需要を押し上げている。この半導体はオープンAIの「GPT−4o」モデルで初めて使われた。

グーグル・ディープマインドやメタ・プラットフォームズといった他のエヌビディアの顧客も、AIによる画像・映像生成プラットフォームを発表している。

自動車業界で使われるAIモデルも、エヌビディアの半導体需要を押し上げるけん引役として浮上している。

エヌビディアのコレット・クレス最高財務責任者(CFO)は22日の電話会見で、米電気自動車(EV)大手テスラが自動運転を推進する取り組みの中で、AIを訓練するために使うプロセッサーを拡大し、約3万5000個の「H100」の規模になったと明らかにした。

クレス氏は、同社のデータセンター向け事業では今年、自動車業界が最大級の顧客になるとの見方を示した。