Ju-min Park

[ソウル 24日 ロイター] - 韓国サムスン電子の労働組合が24日、ソウル市内の社屋近くで異例の集会を開き、経営側に公正な賃金の支給などを求めた。

集会には組合員2000人以上が参加。「労働者を尊重せよ」とのシュプレヒコールがあがったが、K−POPアーティストのコンサートなども開かれ、若手組合員が曲に合わせて踊る姿も見られた。

労組関係者によると「全国サムスン電子労組」の組合員は約2万8000人と、過去2年で4倍に増加。従業員の2割以上が加入している。

同社は2020年に李在鎔会長が組合つぶしを巡る不祥事を謝罪し、「無労組経営」からの転換を宣言した。

政府統計によると、国内の労組加入率は2004年以降、10%前後で横ばいだが、労組関係者は、組合結成にメリットがあると考える若者が増えていると話す。

集会に参加した27歳の半導体エンジニアは「集会は非暴力だが、それでも自分たちの力を示すことができる」と語った。

経営側は今年5.1%の賃上げを決定。労組はこの賃上げに必ずしも反対していないが、年次休暇を1日増やすことや透明性の高い業績連動型賞与を求めている。

経営側によると、実務レベルの労使交渉は再開しており、今月28日に本格的な交渉が行われる予定。