[エルサレム 4日 ロイター] - イスラエルのカッツ外相は4日、国連がイスラム組織ハマスによる女性への性暴力に関する報告書について「沈黙」を続けようとしていると非難し、イスラエルのエルダン国連大使を召還したと明らかにした。

カッツ外相は「昨年10月7日のイスラエル奇襲時に起きたハマスによる性暴力に関する重大な国連報告書を巡り口を閉ざそうとしている」と説明。グテレス国連事務総長が報告書を議論するために安全保障理事会を招集しなかったと批判した。

エルダン国連大使は「10月7日のハマス奇襲中に衝撃的な性犯罪があったと国連が最終的に認めるまでに5カ月もかかった」と非難した。

パッテン国連事務総長特別代表(紛争下の性的暴力担当)は4日、同報告書を公表。10月のハマス奇襲中に女性への性暴力が複数の場所で発生したと「信じるに足る合理的な根拠がある」という見解を示した。

国連のデュジャリック報道官は、グテレス事務総長が性暴力に関するパッテン氏の活動を「全面的に支持した」と述べたほか、作業は徹底的かつ迅速に進められたとした。

その上で、グテレス氏が報告書を巡り「口止め」するようないかなる措置も取らなかったとし、そのためこの日の公表に至ったと述べた。