[ワシントン 3日 ロイター] - バイデン米大統領が11月の大統領選からの撤退を決めた場合、ハリス副大統領がバイデン氏に代わる最有力の大統領候補と目されているもよう。バイデン氏の陣営やホワイトハウスの当局者、民主党全国委員会の幹部ら7人が明らかにした。

共和党のトランプ前大統領と対決した先週のテレビ討論会で、バイデン大統領のパフォーマンスは精彩を欠き、民主党内からもバイデン氏は再選を目指すべきでないという声が上がっている。

関係筋によると、ハリス氏以外にも候補としてカリフォルニア州のニューサム知事、ミシガン州のウィットマー知事、ペンシルベニア州のシャピロ知事らの名前も挙がっているものの、副大統領であるハリス氏をないがしろにし、指名を勝ち取ることは「ほぼ不可能」とみられている。

ハリス氏が大統領候補となれば、バイデン氏の陣営がこれまでに集めた資金に加え、選挙活動の「インフラ」も引き継ぐことになる。また、ハリス氏は候補者の中で最も知名度が高く、民主党支持者の間で最も高い支持率を誇っている。

ロイター/イプソス調査が1─2日に行った世論調査によると、テレビ討論会でのパフォーマンスが低評価だったにもかかわらず、バイデン氏の支持率は40%と、トランプ氏と拮抗(きっこう)している。

また、2日に発表された調査では、ハリス氏がバイデン大統領に代わり候補となった場合、ハリス氏の支持率は42%、トランプ氏は43%となっている。ただ、1%ポイントの差は世論調査の誤差の範囲内(3.5%ポイント)で、統計的にはハリス氏の支持率はバイデン氏と同等に強い。

ハリス氏の側近は、バイデン、ハリス両氏を含まない選挙戦に関する憶測を否定。ハリス氏の事務所は声明で「ハリス副大統領は、バイデン大統領とともに2期目を務めることを楽しみにしている」とした。