「ブロンズ色のやくも」の運行で注目される、JR伯備線です。

その伯備線ならびに吉備線を、1989年のゴールデンウィークには、SL・愛称「ポニー」が走りました。当時のニュースを振り返ります。懐かしい【画像】とともにお楽しみください。

(1989年4月29日の記事より)
1973(昭和48)年、伯備線を走ったのを最後に姿を消していた、あの懐かしいSLが16年ぶりに吉備路を走りました。

【画像①】

このSL・愛称「ポニー」(【画像①②】)は、JR岡山支社が「民営化2周年」と「市制100周年」を記念して、きょう(1989年4月29日)から3日間走らせているものです。

初日のきょうは午前10時から岡山駅で出発式が行われ、JR岡山支社の日高支社長が「このSLを、少しでも地域の活性化に役立ててください」とあいさつ。このあとさっそく吉備路に向けて出発しました。

【画像②】

大型連休の初日とあって、この吉備路号には家族連れやファンなど400人が乗り込み、久しぶりのSLの旅を満喫していました。(当時の映像【画像③】には、なぜかちょんまげ姿のご老人も)

【画像③】

またSLが走る沿線ぞいには、大勢のアマチュアカメラマンがつめかけ、盛んにシャッターを切っていました(【画像④】は35年後のいまと何も変わっていない吉備線・大安寺駅前の光景)

【画像④】

このSL、あす(1989年4月30日)あさって(1989年5月1日)も、岡山〜総社〜倉敷間を1日2往復し、力強い走りを見せてくれることになっています。

RSK

【解説】
岡山では、鉄道最盛期の1960年(昭和35年)ごろには、SLが200両近く走っていたそうです。しかし、その後電化が進み、1973年(昭和48年)を最後にSLの勇姿も見ることが出来なくなりました。

ところでこのSL・C56は、1939年(昭和14年)に製造されたもので、1972年(昭和47年)に現役を退くまで、能登半島の七尾線で活躍していたそうです。まだまだたいしたもんで、最高速度も75キロ出せるそうです。

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