沖縄県宮古島市で25日午前3時すぎから発生した大規模な停電。沖縄電力によると、正午前には、市内のほぼ全域で復旧したが、およそ9時間続いた停電の影響で混乱が生じた。

 市内の小中学校では、教室内の蛍光灯がつかない状況で授業を進めた。県立高校などは臨時休校となった。スーパーも開店を見合わせている店舗がある。多くの観光客が宿泊するリゾートホテルなどは自家発電装置を稼働させているが、レストランやプールの一部施設を閉めたり、一部エアコンの稼働を止めたりして対応した。

 沖縄電力によると、原因は調査中。同社の調査では少なくとも発電機の不具合は確認されておらず、送電上で何らかのトラブルが発生している可能性がある。そのため送電の健全性が確認された地点から送電を再開しつつ、原因の特定を進める。

 宮古島市平良の北小学校では、蛍光灯が消えた教室で、児童らが授業を受けていた。

 停電の影響に伴い、県立宮古病院は25日朝から一般外来を休診した。宮古島徳洲会病院も外来は休診した。

 市によると、小中学校は通常通り登校しているが、給食が出せないため午前中までの予定。

 JALグループとANAは、停電の影響による減便や遅延などはない。

 市内の公園をウオーキングしていた70代女性は「午前4時半ごろに起きたら、電気が消えていた。今のところ困ったことはないが、これから影響が出てくると思う。冷蔵庫を開けないようにするなどし対策を取りたい」と語った。

 ホテルビーチフロントシギラミラージュは、自家発電装置を稼働させているため、今後3日間ほどは客室に問題がない。担当者は「台風の影響などもあるので、常に停電の用意はしている。お客さんの中には(停電に)気づいていない人もいるのではないか」と話した。

 ヒルトン沖縄宮古島リゾートでは、停電の影響でレストランやプールの一部施設を閉めているほか、一部エアコンの稼働を止めている。担当者は「滞在するお客さまに迷惑をかけないように、制限しながら使っている」と話していた。