恩納村立恩納小学校で4月16日、外国生まれの小中学生らへ日本語などを教える「サンゴ・クラス・ルーム」の開所式が行われた。

 村の小中学校に在籍し、日本語をあまり話せずに学校生活で不自由を感じている児童・生徒らが通い、日本語や学校生活について80時間かけて学ぶ。初日は、米国や英国、ロシア、フィンランドなどで生まれた小学生7人、中学生1人の計8人が参加した。

 クラスでは、古謝敦子校長があいさつで「最初に大切な二つの言葉、『ありがとう』と『教えてください』を覚えてほしい」と呼びかけた。

 日本語通級指導担当の講師を務めるジェニファー・ハブリックさんが英語で児童、生徒たちに伝えた。参加した恩納村教育委員会の宜志富清博教育長は子どもたちが理解できるよう、やさしい英語であいさつした。

 日本語補助員でクラスの指導を担当する與古田悦子(ベティ)さんが児童・生徒を1人ずつ前に立たせて質問すると、子どもたちは自分で書いた紙を手に(1)名前(2)誕生日(3)生まれた国(3)好きなスポーツ(4)好きな食べ物―などを答えた。好きなスポーツはサッカーをはじめ、乗馬、ボルダリング、アイススケートなどもあった。好きな食べ物ではおにぎり、カレー、ピザの他、すしやゴーヤーもあった。

 日本語指導は、日本語で簡単な質問や指示が分かるかや教科内容をできるかなど、理解度に応じて指導する。

 クラスの名前は、サンゴの村宣言をした恩納村でサンゴのように「子どもたちを守り、大事に育てる」という意味から付けられた。保護者たちにも認識を持ってもらうため子ども指導と合わせて情報を共有し指導もしていくという。