田中寿一・鹿島署長

 鹿島署には初めての赴任だが、機動隊時代に毎年、祐徳神社で年末年始の雑踏警備に当たったことが懐かしい。初の署長職。署員に「適切な初動対応が第一。住民目線を心がけて職務に当たろう」と訓示した。

 佐賀北高を卒業した1985年に警察官に。唐津署を振り出しに主に刑事畑を歩み、前職は県警の刑事部参事官兼組織犯罪対策課長。暴力団犯罪取り締まりの最前線で指揮を執り、県民の安全安心を守ってきた。

 182センチのたくましい体は柔道で培った。機動隊で特別訓練員を長く務め、厳しい稽古に打ち込んだ。このところ体を動かす機会はめっきり減ったが、「管内把握を兼ねてウオーキングや自転車をこぐ楽しみができた」。

 昨年の県内の交通死亡事故12件のうち3件が管内で発生。「事故防止の命題と向き合いながら、特殊詐欺や犯罪の抑止に力を入れたい」と気を引き締める。(市原康史)