子育て世帯などの支援強化に向け、本年度新設した「基山町こども家庭センター」の開所式=同町保健センター

 基山町の2024年度一般会計当初予算案は、前年度当初比10・9%増の88億3962万円で過去最大となった。道路整備や国民スポーツ大会の費用などで歳出が膨らんだ。

 道路整備では、三国・丸林線道路の改良事業を行い、国道3号から高速道の基山パーキングエリア方面へのアクセスを向上させる。

 4月にこども家庭センター開設。妊産婦や子育て世帯の支援強化に取り組み、保育士の負担軽減に向けた保育体制強化事業に1008万円を計上した。

 2月に3期目の当選を果たした松田一也町長が公約に掲げる、基肄(きい)城跡が残る町のシンボル・基山(きざん)を活用した観光PR事業では、史跡めぐりコースの整備などを行う。

 帯状疱疹(ほうしん)の予防接種費助成事業(594万円)も盛り込んだ。(井手一希)

 ▶三国・丸林線道路改良事業【3億6415万円】

 国道3号から九州道基山パーキングエリア方面に続く道路の拡幅など行う。

 ▶基山・基肄城さいこープロジェクト【3859万円】

 史跡巡りコースのサイン整備やツアーの開催、豆本の制作など計11事業を実施する。

 ▶帯状疱疹予防接種費助成事業【594万円】

 50歳以上を対象に、生ワクチン4千円(上限1回)、不活化ワクチン1万円(同2回)を助成する。

 ▶町保育体制強化事業【1008万】

 清掃や片付け、園外活動時の見守りなど保育に関する周辺業務に保育支援者を活用し、保育士の負担軽減を図る。