おぎまんがを使いながら、5年生にシュガーロードと伝統菓子について授業をする村岡総本舗の村岡安廣社長(奥)=小城市の岩松小

 2020年に日本遺産に認定されたシュガーロードと、小城市の菓子文化について描いた「おぎまんが」が完成した。長崎街道沿いで、どのように砂糖や菓子作りの技術が広がったのか、分かりやすく説明している。

 市が昨年度末に千部を製作した。A5判16ページで、作画は小城乃はなさん=福岡県大川市=が担当した。多くの砂糖は実際は船で運ばれていたことや、小城羊羹(ようかん)は持ち運びに便利で比較的日持ちするため愛好されたこと、小城羊羹のファンだった作家の松本清張が、小城を数回訪れたことなどを紹介している。

 同市の岩松小でこのほど特別授業があり、村岡総本舗の村岡安廣社長が、おぎまんがを使いながら5年生30人にシュガーロードについて説明。天山山系の名水が、羊羹や清酒、コイ料理、アイスクリーム、ラムネなど市の名物を生む源泉になっていることも伝えた。

 村岡社長は「歴史と伝統だけでなく、いろんなエピソードを取り入れてインパクトがある。シュガーロードの“百科事典”の入り口として、楽しく学べる内容になっている」と話す。

 おぎまんがは市総合戦略課や商工観光課、観光協会の窓口などで希望者に配布しており、図書館でも閲覧できる。(古川浩司)