2月18日に蕨駅周辺で行われた在日の特定民族排斥を訴えるデモで、警備に当たっていた埼玉県警職員が不適切な言動をしていたとして、市民団体「埼玉から差別をなくす会」が見解を求める公開質問状を県警などに提出していた問題で、県警が不適切な発言があったことを認め、19日までに同団体に回答を書面で郵送していたことが県警への取材で分かった。

 公開質問状は、昨年から川口市や蕨市で行われているデモや街宣について、差別を規制する条例を求めたり、県警の警備体制の在り方を問うもので、大野元裕知事や鈴木基之県警本部長、加村啓二県公安委員長に提出されていた。県警への質問状では、2月18日のデモで、抗議していた市民とされる人物に県警職員が「雑魚ども」などと発言していたと指摘し、見解を求めていた。

 この質問に、県警は当該の発言があったことを認め「不適切な発言と認識しており、遺憾である」と回答。発言をした60代の男性警部補に対して調査を行った上で、「厳正に対処した」と話した。

 県警は「引き続き、職員に対する指導や教養を進めていく」としている。