【大田】大田市の農家が力を入れて栽培しているカモミールをアピールしようと、生産組合による「カモミール祭り」が2日、同市波根町の圃場(ほじょう)であった。真っ白な花が見頃を迎える中、結婚披露宴も催され、大勢でにぎわった。

 ハーブの一種でキク科のカモミールは獣害に遭いにくい。生産組合は水稲やエゴマの裏作の作物として4年前に生産を始め、今季は15軒が約5ヘクタールで栽培する。開花期の5月に茎や葉ごと収穫し、乾燥させて長野県のメーカーに出荷。化粧品の成分などに利用されている。

 会場となった旭養鶏舎前の圃場には花じゅうたんが広がり、カモミールを使った化粧品や入浴剤が販売された。メインイベントには同市長久町の市職員水川大海さん(26)と、妻で会社員萌絵さん(28)の結婚披露宴が企画され、満開のカモミール畑の中で2人が指輪交換した。

 生産者や来場者ら約200人から祝福を受けた大海さんは「市職員としても地域の発展に向けて頑張りたい」と話し、生産組合の竹下正幸組合長(76)は「日本一の生産地を目指し、取り組みを進める」と意気込んだ。