パソナグループと石川県は2日、能登半島地震で被災した輪島塗や珠洲焼といった伝統工芸の作家・職人の支援に向けた連携協定を結んだ。同社は20人程度を契約社員として雇用。本社機能を一部移転して開発を進めている兵庫・淡路島に受け入れ、来年夏以降に開業予定のホテルの装飾や調度品の制作を依頼する。

パソナは今年1月から能登半島の作家・職人の作品を購入したり、再販して売り上げを寄付したりする支援を開始。さらに今回、雇用することで支援する「ハイブリッド匠プロジェクト」を開始した。作家や職人が島内で活動するための工房に加え、住宅などの生活支援も進める。

東京都内のパソナ本社で連携協定の締結式に臨んだ馳浩知事によると、地震で工房は「ほぼ全滅」状態となり、作家や職人は仮設工房や知人の工房を借りて製作活動を続けている。馳氏は「本当に感謝している」とし、パソナの南部靖之代表は今回の支援について「作家や職人の新しい働き方として提案していきたい」と語った。