米海軍第7艦隊(神奈川県横須賀市)は28日、自衛隊への米国製巡航ミサイル「トマホーク」導入に向けた実地訓練を行い、産経新聞など一部メディアに公開した。日本は令和7〜9年度に最大400発のトマホークを取得し、他国の領域内に攻撃を加える反撃能力(敵基地攻撃能力)に活用する計画だ。

訓練は25〜29日の日程で、海上・航空自衛隊から約25人が参加。3日間の座学研修を経て、28日に初めて米海軍横須賀基地(同市)を母港とするいるミサイル駆逐艦マッキャンベルに乗艦し、戦闘指揮所で実地訓練を行った。

実戦を想定した訓練で、自衛官らは指揮所のモニター前に座り、米兵らに英語で質問しながら操作方法などを確認した。

米海軍によると、座学では、トマホークの発射装置の構造や装塡(そうてん)方法、負傷者の対応などの分野を習得した。次回は5月に実施予定という。

この日の訓練にはエマニュエル駐日米大使が視察に訪れた。エマニュエル氏は「日本はトマホークを(他国の領域内に攻撃を加える)反撃能力に活用する決断をした。共同抑止力の能力と信頼性を備えた日米関係を目の当たりにしている」と述べ、強固な日米同盟をアピールした。