北朝鮮による拉致問題担当相を兼務する林芳正官房長官は18日、拉致被害者家族とともに、首相官邸で来日中のトーマスグリーンフィールド米国連大使と面会した。林氏は「拉致被害者自身やその家族も高齢となる中で、もはや一刻の猶予もない」と述べ、全拉致被害者の即時一括帰国の実現に向けた米国の協力を重ねて求めた。

トーマスグリーンフィールド氏は、「ずっと北朝鮮問題に取り組んできた。家族が経験している痛みや喪失感、苦しみをよく承知している」と強調。家族会関係者らが近く、米ニューヨークを訪問する予定に言及し、「拉致問題を取り上げ続け、ご家族の声を広めていく」と述べ、拉致問題解決に向けた協力を続ける姿勢を示した。

拉致被害者の横田めぐみさんの弟で家族会代表の拓也さんは「米国には北朝鮮への制裁を緩めることなく、日本との連携強化を図り、私たち家族会、救う会への支援を引き続きいただきたい」と訴えた。