静岡県沼津市の水族館「あわしまマリンパーク」が2月25日、長年の歴史に幕を下ろし多くのファンが訪れ、別れを惜しみました。気になるのは、「あわしまマリンパーク」の今後。従業員や飼育されている生き物の未来はどうなるのでしょうか。

<東部総局 中西結香記者>
「あわしまマリンパークが閉園日を迎えました。あいにくの雨ですが、開園1時間前から100人ほどの人が並んでいます」

朝から冷たい雨が降り続けた25日、チケット売り場には開園前から長い列ができていました。

<東京から来た人>
Qきょうは何時くらいから来た?
「ここに着いたのが2時くらいですね。夜中の2時です。沼津駅から歩いてきました」
<富士市から来た人>
「終わってしまうので、寂しいから、最後の思い出を作りたいから来た」

1984年に開業し、駿河湾に浮かぶ水族館として、長年愛されてきた「あわしまマリンパーク」。25日、最後の営業日を迎えました。

<京都から来た男性>
「アニメの映像で見て来た場所に実際に来れて、うれしく思います」

「あわしまマリンパーク」のカエル館は、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の登場人物の実家のモデルになるなど、近年はアニメファンの「聖地」としても親しまれてきました。

<中国から来た人>
「残念だけど、再開する機会はあるので、ファンで、いまは願っています。未来で、ラブライブファンと再会したい」

老朽化を理由に閉園を決めた「あわしまマリンパーク」ですが、存続に向かう動きもあります。

<来場客>
「ありがとう」

<あわしまマリンパークスタッフ>
「本日を持ちまして、一旦閉園となりますが、スタッフ再開を目指して希望を持って頑張っております」

館長によりますと、新しいオーナー企業に数社が名乗りを上げていて、すでに現地視察が行われているといいます。

気になるのは、飼育されている生き物たちのこれからですが、しばらくの間は、現在のオーナー会社が動物のエサ代や従業員の人件費などを負担しトレーニングを継続していく方針です。また、クラウドファンディングを活用し、支援金を募るとしています。これが本当の幕引きになるのか。「あわしまマリンパーク」の将来は、まだ見通せないままです。