<井手春希アナウンサー>
「『ひみつの炊き込みごはん』を作っていただきました」

<熱海千魚ベース 水野綾子さん>
「炊き上がりましたので開けてみたいと思います」

SBS

<井手春希アナウンサー>
「具材がたっぷりですね」

SBS

<熱海千魚ベース 水野綾子さん>
「お魚と大根を煮たものが入っております。あとは静岡らしさを出したかったので茶葉をそのまま入れて炊き込んでいます」

伊豆近海の魚を使った炊き込みご飯です。

<井手春希アナウンサー>
「おいしい」

SBS

<熱海千魚ベース 水野綾子さん>
「このお魚は先シーズン、未活用魚になりやすかったお魚を使っている。具体的に何の魚を使っているのかはお手元に届くまで内緒、秘密と言うことでワクワクしながら待っていただけたらと思っています。そんな狙いがあって、『ひみつの炊き込みごはん』と名付けたんです」

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静岡県熱海市の熱海魚市場です。一年を通して熱海市内5つの漁港から漁に出た船が集まり水揚げをしています。

<熱海魚市場 宇田勝社長>
「きょう水揚げされた魚がいっぱい入っています。この辺が未活用魚と言われている魚たちです。市場価値が少ないような魚。多分、一箱100円とか、そんな値段で競り落とされます。
ウツボはよそへ行くと高級魚になるかもしれないけど、熱海だとウツボを食べる食習慣がないから高値で取引されない」

<井手春希アナウンサー>
「食べる文化がないというのも理由になるんですね」

SBS

<熱海魚市場 宇田勝社長>
「廃棄はしたくないし、何とか食べられるような料理になってくれたらいい」

一方、高値を付ける魚でも未活用魚になってしまうことがあります。

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<熱海魚市場 宇田勝社長>
「網代で養殖しているサクラマスなんですけど、エサが上手く取れなくてこんな小さいのが出て来たりする。これ同じ魚、そうすると金額が10分の1くらいになっちゃう」

「未活用魚」は、水揚げした魚のうち1%ほどですが、水野さんは食べてみれば、おいしい魚も数多くあるといいます。

<熱海千魚ベース 水野綾子さん>
「熱海近海は1500種類の魚がいる豊かな海なんですけど、どうしても一定数未活用魚といわれる市場に出回りにくい魚が出てしまうので、それって豊かさの反面、豊かさがあるからこそ生まれてしまうものなので、その豊かさと反対に課題を知ってもらおうと思って未活用魚を知ってもらう食べてもらう。
加工品にして、使っていただくということを始めようと思いました」

水野さんは熱海市生まれで現在、地元でとれる魚を題材に子ども向けの教育事業や、水産加工品の企画に取り組む会社の代表を務めています。

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「ひみつの炊き込みごはん」は、2024年3月、シリーズ第一弾として発売されました。

炊飯器にお米2合と一緒に入れて炊けば出来上がりです。

<井手春希アナウンサー>
「もっと未活用魚が身近に感じられるきっかけになるといいですね」

<熱海千魚ベース 水野綾子さん>
「人気のある魚だけではなくて、いろんな魚を食べる意識とか文化というか、そういうものが育っていくと未活用魚じゃなくなっていくと思うので、未活用魚を卒業していくお魚が出ていくといいなと思っています」