5月22日、いわゆる「袴田事件」の再審=やり直しの裁判で検察が袴田巖さんに死刑を求めたことについて、弁護団は「歴史に汚点を残した」などとして痛烈に批判しました。

SBS

1966年、静岡県の旧清水市で一家4人を殺害したとして逮捕され、死刑が確定した袴田巖さんをめぐっては、2023年、東京高等裁判所が再審開始を認め、静岡地方裁判所でやり直し裁判が開かれてきました。

2024年5月22日、最後の審理が行われ、検察は袴田さんが長年の拘留で心神喪失状態であることは、量刑には影響しないなどとし、死刑を求めました。

<袴田事件弁護団 角替清美弁護士>
「検察官は汚点を残したと思いますし、これが歴史に汚点を残したというようにならなければ、検察官は同じことを繰り返します」

弁護側は「証拠はねつ造された」として無罪を主張し、閉廷後の会見では検察側を痛烈に批判しました。

これに対し、静岡地方検察庁の小長光健史次席検事は「ねつ造は現実的に不可能であり、審理でそれを証明することができた」と話しています。

判決は9月26日に言い渡されます。