ダンス未経験者も120%楽しめる!?話題のDリーグを観戦してみた

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」はご存知ですか?現在は23-24 SEASONが開催中で、前回10回目を迎えたんです。そんな「第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10」を、ダンス未経験者の私も観戦してみました。ダンスの経験や知識がなくても大丈夫!一回観ただけで推しができる!……事前に聞いた話は本当なのか、未知の世界の扉を開けてみましょう。この記事では、バトルの様子や勝利チームのインタビューをお届けします!

未経験者でもブチ上がった!?どのバトルも目が離せないアツい展開!

会場に入った瞬間からドキドキ……!

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

ダンスには明るくない私ですが、会場に入った瞬間からドキドキしてきました。ファンの熱気や、鮮やかな照明が雰囲気を作り上げているんですよね。全6マッチのうち、個人的に特に印象的だったパフォーマンスをここではピックアックしました。

【個人的ハイライト①】「KOSÉ 8ROCKS」VS「SEPTENI RAPTURES」

まずは2nd MATCH、「KOSÉ 8ROCKS」VS「SEPTENI RAPTURES」です。KOSÉ 8ROCKSは「PLANET ROCK」をテーマにパフォーマンスを披露しました。

オールブラックのスタイリッシュな衣装に身を包み、高度なBREAKINʼパフォーマンスで会場を魅了

オールブラックのスタイリッシュな衣装に身を包み、高度なBREAKINʼパフォーマンスで会場を魅了。第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

SEPTENI RAPTURESのテーマは「研き-MIGAKI」。雑巾(ぞうきん)を小道具に使い、会場を釘付けに。演劇を観ているかのようなストーリー仕立てのダンスを初めて観たので、びっくりです。こういうスタイルもあるんだ〜!と勉強になります。面白い……!本作品のディレクターを務めたTANUKIさん曰く「(恐らく)世界初の雑巾パフォーマンス」だそう。

SPダンサーのAKIHITOさんが和尚の衣装に身を包み、寺院での掃除を表現

SPダンサーのAKIHITOさんが和尚の衣装に身を包み、寺院での掃除を表現。第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

結果は2-4で、SEPTENI RAPTURESがROUND.4以来の勝利を手に。雑巾パフォーマンスも圧巻でしたが、私はKOSÉ 8ROCKSの神秘的な世界観にハマりました。

【個人的ハイライト②】「dip BATTLES」VS「Benefit one MONOLIZ」

最も印象的だったバトルがこの3rd MATCH……!いまだ勝利を掴めていないdip BATTLESは「光」をテーマにパフォーマンスを魅せます。表現するのは“希望の光”。 バトルが後半に突入してもなお諦めない、真っすぐな情熱が宿っているよう。

表現するのは“希望の光”

若手SPダンサーを3人投入し、個々の魅力と高レベルなユニゾンで目を見張る作品に。 高度なHOUSE・BREAKINʼのソロを作中に組み込んだ。第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

「Benefit one MONOLIZ」のテーマは、 「HUNTER」

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

一方、Benefit one MONOLIZのテーマは 「HUNTER」。“CS(チャンピオンシップ)という獲物”を狙うと宣言して臨みます。SPダンサーとして前シーズンリーダーのkenさんが登場し、会場を沸かせました。

結果は6-0でdip BATTLESが今シーズン初勝利をゲット。しかもSWEEPです。ちなみにSWEEPというのは、オーディエンスとジャッジすべての票を獲得する完全勝利のこと。逆境の中で咲き誇る強さに、心を奪われてしまいました!

【個人的ハイライト③】「Medical Concierge Iʻmoon」VS「Valuence INFINITIES」

3つ目に印象的だったのが、ラストを飾った6th MATCHです。Medical Concierge Iʻmoonと Valuence INFINITIESの対戦でした。Medical Concierge Iʼmoonは、テーマに掲げた「TROPICAL ISLAND」にふさわしい、南国を連想させる華やかな衣装で登場。

テーマに掲げた「TROPICAL ISLAND」にふさわしい、南国を連想させる華やかな衣装で登場

⺠族的なステップを大胆に取り入れ、パワフルなパフォーマンスで会場を魅了。第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

艶やかさの中に力強さも感じられ、世界観に圧倒されました。

対する Valuence INFINITIESのテーマは「HIPHOP ORCHESTRA」。なんとSPダンサーとしてパリ五輪候補選手の若手BREAKINʻダンサー・HIRO10さんも登場。ステージをギリギリまで使ったダイナミックな構成がとにかく面白くて引き込まれます!

個々の高い技術、そしてラストスパートの技の畳み掛けに会場全体が息を呑む

個々の高い技術、そしてラストスパートの技の畳み掛けに会場全体が息を呑む。第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

勝負の行方は、0-6で Valuence INFINITIESがSWEEP勝利でしたが、どちらのチームも見どころ満載で大興奮です!また、終演後、HIRO10さんにお話を伺うこともできました。

パリ五輪候補選手の若手BREAKINʻダンサー・HIRO10さんにインタビュー

──HIRO10さんにとってDリーグのイメージは?

HIRO10さん(以下、HIRO10):すごく大変そうなイメージでした。自分の練習時間を確保できるのかなとか、結構マイナスな意見もあって。でも興味はあったので、オファーをいただいたときは「よしやってみよう」という気持ちで参加させていただきました。やっぱり実際にステージに立つとめちゃくちゃ楽しかったです。2週間の練習期間も含め、すごく充実した時間を過ごせました。

──今回の2週間が、今後のパフォーマンスにどのような影響を与えそうですか?

HIRO10:この舞台で決めきれたことは、すごく自信に繋がったので、今後もっと大きな舞台でも活きるんじゃないかなと思います。

──今回の起用にプレッシャーみたいなものはありましたか?

HIRO10:プレッシャーは感じてなかったです。チームのみんなが僕を受け入れてくれて、やりやすかったですね。SPだけどメンバーみたいな……自分で言うのもあれなんですけど(笑)。ファミリー感が楽しかったなと思います。SWEEPもできたし、嬉しかったです。

──これからダンスをはじめたい人や、Dリーグに興味を持っている人にメッセージをお願いします!

HIRO10:僕自身、前回のラウンドは(動画で)観たんですけど、直接は体験したことがなくて。今日初めてDリーグの会場に来ました。こんな素晴らしい場があるんだなって思いましたね。今まで自分がやってきたダンスという表現で、ここまで会場が盛り上がるんだと感動したし、みんなにもこの一体感や感動を味わってもらいたいです。Dリーグ観たことないよっていう方や、そもそもダンスなんて興味ないっていう方も絶対ここに来たら、ダンスを好きになると思います!

勝利チームのリーダーを突撃インタビュー

今回ピックアップしたバトルの勝敗を含め、全6マッチの結果はこちらです。なんと5マッチがSWEEPという大混戦!

1st MATCH:「KADOKAWA DREAMS」VS「SEGA SAMMY LUX」 0-6
2nd MATCH:「KOSÉ 8ROCKS」VS「SEPTENI RAPTURES」 2-4
3rd MATCH:「dip BATTLES」VS「Benefit one MONOLIZ」 6-0
4th MATCH:「CyberAgent Legit」VS「FULLCAST RAISERZ」 6-0
5th MATCH:「LIFULL ALT-RHYTHM」VS「DYM MESSENGERS」 0-6
6th MATCH:「Medical Concierge Iʻmoon」VS「Valuence INFINITIES」 0-6

勝利したチームのリーダーたちにお話を伺いました。

勝利チームのリーダーを突撃インタビュー

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

──本日の相手チームのパフォーマンスについてどう思いましたか?なぜ自分たちのチームが勝ったと思うかも併せて教えてください。(※写真左手から順番に回答)

SEGA SAMMY LUX・TAKIさん(以下、TAKI):今回両チームともテーマがHIPHOPだということを当日知りました。KADOKAWAさんのパフォーマンスも間違いなくHIPHOPだと思うし、かっこよかったです。ただ、僕たちはこの日のためにSNSとかで戦略を練って挑みました。1戦目ということもあって会場が温まってないだろうなと思ったので、コールアンドレスポンスを取り入れて会場の一体感を作り出すことを大切にしました。

CyberAgent Legit・TAKUMIさん(以下、TAKUMI):FULLCAST RAISERZさんはコミカルな作品だなと思いました。ボクシングならではの魅せ方とか、レベルが高かったなと感じます。その上で僕たちが勝てたのは、今回テーマをあまり設定しなかったところにあるかなと。観客のみなさんが観終わった後に最高!と思ってもらえるように……っていう純粋な気持ちから、パフォーマンスを作りました。テーマの縛りをあまり受けなかったので、ダンスの良さが全部出たかなと思ってます。

SEPTENI RAPTURES・MiYUさん(以下、MiYU):相手チームはカルチャーを強みに出していたかなと思います。音楽や振り付け、ファッションなんかも作品の時代に合わせていて、すごくかっこよかったです。KOSÉさんはダイナミックで派手な印象があったので、それに対抗するために私たちは固まった状態で戦おうと思いました。小さくまとまって、個々のスキルを引き立たせるための動きを意識しました。

dip BATTLES・UMIさん(以下、UMI):MONOLIZさんのリハを観たときにすごく迫力のある作品だなと。自分たちはちょっと怖がっていたんですけど、士気は下がらずにみんなで一つになって頑張っていこうという感じで臨みました。

Valuence INFINITIES・NAOKIさん(以下、NAOKI):Iʻmoonさんはリズミカルに音を揃えている印象でした。それに対して、僕たちのテーマは「HIPHOP ORCHESTRA」。揃えるという意識よりかは、一人一人の音へのアクションを表現しようと思ってました。SPのHIRO10を上手く使うことによって全体のバランスも良かったですし、会場が沸くような作品ができたのかなと思います。

DYM MESSENGERS・Yasminさん(以下、Yasmin):アルトリ(LIFULL ALT-RHYTHM)は祭っぽい感じがしました。今までと違う感じの楽曲を私たちに当ててきてくれたことが嬉しかったです。私たちは今回初めての挑戦として小道具を使用しました。普段、私たちが集うようなパーティーの空間で楽しんでいる様子やテンションの上がる様子など、ムードを最大に引き出せたかと思います。その雰囲気が会場のみなさんとハマったのかなと。

──シーズンも終盤に差し掛かっています。これからの戦いに向けての意気込みをお願いします。

TAKI:体に気をつけて、ケガしないように駆け抜けたいです。

TAKUMI:現在1位になることができているので、引き続きこのまま突っ走っていきたいと思います。

MiYU:いま順位が少し下がってしまっているのでトレーニングを頑張りつつ、健康第一で……。

UMI:健康第一で……(笑)。

TAKUMI:え、この流れ続いていくの!?俺だけ言ってない(笑)。

UMI:ここから下がることはないので、全チーム飲み込んで倒していく気持ちで挑んでいきます。

NAOKI:まあ、まず健康で!(笑)かつチーム的にも団結力を上げて頑張っていきたいなと思います。

Yasmin:(健康第一の流れを引き継いで)みんなでちゃんとストレッチをして、食生活も気をつけつつ、日々を過ごすこと……(笑)。そこからいいメンタルで毎日練習に来れることを意識したいです。CS圏内ギリギリなので、ここからぶち上げていけるようにしていきたいと思っています。

パフォーマンス時のバチバチしたかっこよさとは一変、笑い溢れる和やかなインタビューとなりました。ここからのバトルも行方もワクワクしますね!

今回のMVDは……!?

MVDは、今シーズン初の勝利を獲得したdip BATTLES・ディレクターのKENSEIさん

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

そして今回のMVD(Most Valuable Dancer)は、今シーズン初の勝利を獲得したdip BATTLESより、ディレクターを務めたKENSEIさん!誰もが納得ではないでしょうか。

──今回のパフォーマンスはいかがでしたか?

KENSEIさん(以下、KENSEI):去年メンバーだったときと比べると、今シーズンはディレクターという立場もあって責任感が違いすぎて……。やっぱり自分が勝たせなくちゃいけないという想いがすごくあって、気持ちよく踊ることがなかなかできていなかったんです。今回はいろんな人と話した結果、SPを3人に増やして、誰かに任せること・自分の心の中に余裕を作ることを大切にしました。今回はまったく緊張せずに、パフォーマンスに打ち込めたと思います。結果が出る前に充実感があったくらいです。今までチームプレイなのに1人で戦おうとしすぎていたと改めて感じましたね。

──自分が変化したことで、チームとして変わった部分もありましたか?

KENSEI:すごくあったと思います。今回、「ここは○○に任せるね」みたいなことをちゃんと言葉にして伝えるようにしていたんですけど、そうするとみんながめちゃくちゃ頑張って仕上げてくれたんです。完成度が一気に高くなったなと感じました。やっぱり任せてもらえるってメンバー側からしても嬉しいですよね。ここに来て、やっとチームプレイを学びました……(笑)。

──結果が出たときのコメントで、言葉に詰まる場面もありました。どういう気持ちでしたか?

KENSEI:冷静になって今までのことを話すのもなんか嫌だなって感じてて。涙が出たときは、嬉しいとかではなく、感謝の気持ちが強かったです。

1回の勝負で順位も大きく変動するため、最後まで目が離せない!

第一生命 D.LEAGUE 23-24 REGULAR SEASON ROUND.10

さて、今回初めて本格的なダンスを観戦しましたが、これは推し活も捗りそうな内容だと感じました。たとえば、パフォーマンスの写真・動画撮影やSNSへのアップも可能ですし、過去のバトルだってYouTubeで遡って閲覧できちゃいます。そう、今からでも全然追いつくことができるんです!また、ファンとパフォーマーの距離感が近いのも嬉しいポイントではないでしょうか。ROUND.11以降も定期的に開催され、供給量が多いので追っかけがいがありますね!私も今回の観戦で推しチームができたので、チャンピオンシップまで見届けられたらいいなぁと思っています。1回の勝負で順位も大きく変動するので、最後まで目が離せません……!次回開催は、今週の木曜日!3月21日です。まずは配信からダンスの沼に足を踏み入れてみてはいかがでしょう!?

D.LEAGUE 23-24 SEASON
全試合会場:東京ガーデンシアター
時間:平日 18:30〜21:00/土日祝祭日 18:00〜21:00
今後の開催予定
ROUND.11:3月21日(木)、ROUND.12:4月7日(日)、ROUND.13:5月3日(祝金)、ROUND.14:5月19日(日) 、CHAMPIONSHIP:6月9日(日)