遠藤航のリバプールでの活躍ぶりは周知の通りだ。

 本命のモイセス・カイセドやロメロ・ラビアをチェルシーに奪われた後、ブンデスリーガ下位のシュツッツガルトから獲得した30歳の実力に、当初は懐疑的な目が向けられていた。

 しかし、クラブの月間MVPに選ばれた12月以降のパフォーマンスは圧巻で、いまや不可欠な存在となった。

 そんななか、リバプールの専門サイト『Liverpool.com』は3月24日、「リバプールは移籍候補6人を除外、エンドウの『マネーボール』アプローチが正当化された」と見出しを打った記事を掲載。次のように伝えている。

「リバプールは昨夏、6名の獲得候補のリストを持っていると報じられた。レッズは回避するという正しい決断を下した」
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 記事は、ケフレン・テュラム(ニース)、シェイク・ドゥクレ(クリスタル・パレス)、ジョアン・パリーニャ(フルアム)、カルビン・フィリップス(マンチェスター・シティ→ウェストハム)、アンドレ・トリンダーデ(フルミネンセ)、ソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ→マンチェスター・ユナイテッド)の6人について、契約しなかった経緯を説明。こう綴っている。

「ユルゲン・クロップ監督の中盤の再建は、昨夏の4人の獲得がすべてに成功したかに見えるリバプールにとって、これ以上ないほどうまくいった。アレクシス・マカリステルは、わずか4000万ユーロでワールドクラスのクオリティを加えた。エンドウは、日本やシュツットガルトの人々だけが予想できたアンフィールドの英雄になりつつある」

 同メディアは、最後にこう締め括っている。

「リバプールのファンは、古典的な『マネーボール』契約であると判明したエンドウの台頭を見て、このチャンスを逃したのを喜んでいるだろう」

 まるで映画『マネーボール』のように、知名度や印象ではなくデータを重視して安価で獲得した日本代表MFが大ブレイク。資金力に頼りがちなビッグクラブがとんだ掘り出し物を引き当てたのだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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