SheBelieves Cupを終えたなでしこジャパンで、次の興味はメンバー選考。パリ五輪の登録メンバー18人が誰になるかだ。

 SheBelieves Cupでのパフォーマンス、その前までの実績を踏まえて、18人を予想してみる。SheBelieves Cupの戦いぶりから判断するかぎり、システムの基本は3-4-2-1になるだろう。それをベースに選手を当てはめていきたい。

 まず当確は6人。GKの山下杏也加、DFの清水梨紗、MFの北川ひかる、MFの長谷川唯、MFの長野風花、MFの藤野あおばだ。山下、清水、長谷川はもはや説明不要。藤野と長野はSheBelieves Cupで目立った活躍がなかったとはいえ、ここまでの実績を考えると外れないだろう。また、遠藤純が負傷でパリ五輪出場が絶望的なら、SheBelieves Cupでまずまずの働きをした北川が左ウイングバックの一番手か。  

 この6人をポジションに振り分けると、次のようになる。

GK:山下
CB:
ウイングバック:清水、北川
ボランチ:長谷川、長野
シャドー:藤野
CF:
 
 次に有力候補は10人。GKの平尾知佳、DFの熊谷紗希、DFの南萌華、DFの古賀塔子、MFの清家貴子、MFの守屋都弥、MFの林穂之香、MFの宮澤ひなた、FWの田中美南、FWの植木理子だ。平尾は控えGKとして鉄板か。DFではキャプテンの熊谷が技量不足も精神的支柱として必要で、CBで主力の南も怪我などのアクシデントがなければメンバー入りしそうだ。

 北朝鮮とのアジア最終予選でも起用された若手DFの古賀は池田太監督からの信頼が厚いと予測して、このグループに。清家と守屋は複数のポジションをこなすユーティリティ性を評価してエントリーされると予想した。守備力と状況判断に優れた林は長谷川や長野とまた違ったタイプのボランチで、昨夏の女子ワールドカップでのスペイン戦での良い働きを考えれば選ばれるだろう。負傷明けの宮澤はコンディションが整えばという条件付きだ。

 CFは池田政権下での起用実績で判断し、田中と植木をピックアップ。パリ五輪でカウンターに徹するならパワーとスピードを兼ね備えた千葉玲海菜という選択肢もあるが、果たして。  

 有力候補10人をポジションに振り分けると、次のようになる。

GK:山下、平尾
CB:熊谷、南、古賀
ウイングバック:清水、北川、守屋
ボランチ:長谷川、長野、林
シャドー:藤野、宮澤、清家
CF:田中、植木

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 ここまでで16人で、残り2人。ちなみに、当落線上はGKの田中桃子、DFの石川璃音、DFの高橋はな、MFの杉田妃和、MFの浜野まいか、MFの谷川萌々子、MFの中嶋淑乃、FWの上野真実、FWの千葉などか。

 陣容のバランスを考えればCBにもう1枚欲しい。負傷離脱中の高橋が復調できなければ石川が選ばれるだろう。高橋のコンディションが不透明な現状ではブラジル戦で悪くなかった石川がCBの4番手と見るべきか。
 CBは清水も対応できるので、4枚以上はいらない。ウイングバックは守屋が左右こなせて、清家も対応可能。CFは田中と植木で枚数的に十分なので、残り1枠はボランチかシャドーになりそう。4-3-3のアンカーもこなせる谷川か、スピードとテクニックを持ち合わせた浜野か、ポストプレーヤー的な役割を担える上野か。池田監督の戦略で決まる部分はあるが、パリ五輪は速攻が肝になると考えている。となると、浜野が一歩リードか。

GK:山下、平尾
CB:熊谷、南、古賀、石川
ウイングバック:清水、北川、守屋
ボランチ:長谷川、長野、林
シャドー:藤野、宮澤、清家、浜野
CF:田中、植木

 いずれにしても、18人はかなり狭き門。池田監督も相当頭を悩ますはずだ。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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