[J1第10節]柏 1−1 鳥栖/4月28日/三共フロンテア柏スタジアム

 4月28日に開催されたJ1第10節で、柏は鳥栖とホームで対戦。14分に先制を許す展開も、40分に島村拓弥のJ1初ゴールで追いつく。後半は逆転を狙ったが得点は生まれず、試合は1−1の引き分けに終わった。

 柏は序盤から右サイドの島村にボールを集めた。25歳のドリブラーは外に張って受けたり、時には相手のギャップに顔を出してパスを引き出した。マイボールにすれば果敢に仕掛け、相手のCBを釣りだしたところでスルーパスを供給する。

 幾度となく決定機を作り、ゴールへの期待が高まってきたなかで迎えた40分に、マテウス・サヴィオのクロスから島村が仕留めた。

 自身の得点について、島村は「サヴィオがうまく抜け出して、最初はファーに行こうと思った。でも自分はヘディングに特長がないので、マイナスのほうが良いと思ってあそこにポジション取りをした。うまくボールが来て、一本目のシュートは止められたけど自分の前にこぼれてきたので、あとは押し込むだけだった」と振り返る。
【動画】マテウス・サヴィオのクロスから島村拓弥がJ1初ゴール!
 島村は、24日に行なわれたルヴァンカップの群馬戦で2アシストを記録。その試合でも右サイドで相手の脅威となっていた。

「途中から入ってもスタートから出ても、フィーリングが良い試合っていうのは多かった。でも今日は、アップの時にボールを触った感じとかは全然ダメで。最初はやばいかなと思っていたけど、いざ試合が始まったら良いプレーができてたので、結果としては良かった」と島村はホッとした表情を見せた。

「今、リーグ戦で追加点を取れていないっていう現状があるけど、チャンスは確実に作れている。なので、あまりマイナスに考えずに、もっとチャンスを増やせば、おのずとゴールも増えると思うので、そこを意識してやっていきたい」

 柏は今季ここまで、リーグ戦で複数得点を取った試合がないが、島村がいる右サイドはストロングポイントとなっている。次節は、J1初挑戦で上位に位置するFC町田ゼルビアと5月3日に対戦。リーグ屈指の強度を誇る相手に、島村はどう立ち向かうか、注目だ。

取材・文●平龍生(サッカーダイジェスト編集部)

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