今年の春も各地で癒しを与えてくれる桜。

新ひだか町、静内二十間道路では全長7キロの直線道路に植えられた、およそ2,000本の桜が見頃を迎えています。

今年は4月28日の日曜日から開催中の「しずない桜まつり」には日本屈指の桜並木を間近で見ようと訪れた多くの観光客の姿が。

イベント会場では、屋台の定番・焼きそばやたこやき、チョコバナナなど様々なグルメを楽しめるほか、ポニーと触れ合ったり高所作業車に乗って上から桜を見下ろしたりと、この場所ならではの体験も。

「桜がきれいで人がいっぱいいて、そういう雰囲気が(子供は)初めてなので」

「桜舞っているところがすごい楽しい」

「風も強いから舞っているからそれはそれでキレイ/チョコバナナがおいしくて2本食べました」

「綿あめ食べたのとか、あとくじ引きと射的」

大人から子どもまで訪れた人々を笑顔にさせる桜並木ですが、その陰には桜を管理する町や有志の皆さんの地道な取り組みがありました。

新ひだか町の職員、まちづくり推進課の山田さんはこう語ります。

「樹齢100年以上の木が何本もある。倒れそうな木もありますので、とても管理に苦労します。老木にはついたてを立てて倒れないように十分管理しながら、毎日見回りをしています。古い木だけじゃなくて、今度は幼木ですね。新しい木もどんどん植樹していかなければなりません。それに対する費用ですとか、それを管理していく費用ですとか、そういったところも沢山かかってきます」

二十間道路の桜は1916年から3年かけ近くの山々から移植されたもの。

後世に残すためには老木の管理だけでなく、若い木も植え育てていかねばなりません。

桜の保全には、莫大な費用がかかります。

こうした桜の保全問題に立ち上がったのが大手飲料メーカーのキリンビール。

今月・新発売の缶ビール「晴れ風」の売り上げの一部を桜の保全活動に寄附する取り組みを始めました。缶ビール1本につき0.5円〜0.8円が寄付されます。

さらに、缶ビールに印字された二次元コードからもアクセスできる専用サイトでは全国の桜の名所いずれかを選んで支援することもできます。

北海道では、新ひだか町の二十間道路がその支援先の一つに選ばれました。

「本当にとても助かります。ほかにも沢山の方から支援金や寄付を頂いてはいるんですけれど、こういった形で寄付を頂いて、そのお金をもって保全活動に充てられるので本当に助かります。」

100年ものあいだ大切に守り続けられてきた二十間道路の桜並木。

しずない桜まつり、2024年は5月3日金曜日まで開催しています。