成田高から入団6年目の強肩捕手

日本ハムの田宮裕涼捕手(23)が絶好調だ。ここまで全8試合に出場して24打数11安打の打率.458で首位打者を快走。守っても6日の西武戦で2021年盗塁王の源田壮亮の二盗を阻止するなど強肩で貢献している。

成田高から2018年ドラフト6位で入団して6年目。1位・吉田輝星(金足農・現オリックス)、2位・野村佑希(花咲徳栄高)、4位・万波中正(横浜高)、5位・柿木蓮(大阪桐蔭高)らと同学年で同期入団だ。

2023年まで一軍では通算31試合出場にとどまっており、キャリアの大半を二軍で過ごしてきたが、昨年9月24日の楽天戦で3つの盗塁を阻止し、翌25日には田中将大からプロ初本塁打。攻守でアピールに成功し、今季の飛躍につなげた。

裕涼と書いて「ゆあ」と読むため、その強肩は“ゆあビーム”の異名がついている。2021年に二軍でチームトップの14盗塁をマークするなど足も速い。まさに走攻守三拍子揃った左打ちの捕手というレアな存在で、愛くるしいルックスで営業面での貢献も期待できる。

捕手を固定できなかった日本ハム

日本ハムの捕手は昨季、アリエル・マルティネス、伏見寅威、清水優心、郡司裕也、古川裕大らを併用し、レギュラーを固定できていなかった。

しかし、今季は8試合中7試合で田宮裕涼をスタメン起用(残り1試合は伏見寅威)。7日の西武戦は1番・捕手でスタメンだった。マルティネスはファーストやDHで起用して打力を活かしている。

振り返れば、2021年の新庄剛志監督就任とともに、球団は西川遥輝、大田泰示、秋吉亮を自由契約にするなど大幅な血の入れ替えを断行してきた。

2022年はルーキーの北山亘基が開幕投手に抜擢され、松本剛が首位打者を獲得。清宮幸太郎が自己最多の18本塁打を放つと、2023年には万波中正が25本塁打、野村佑希が13本塁打といずれもキャリアハイを更新するなど若手が台頭している。

そして2024年に新たに出現した“新庄チルドレン”。田宮裕涼が2年連続最下位に沈むチームの救世主となるか、今後の活躍が楽しみだ。

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