女優の伊藤沙莉(30)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月〜土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は6日、第26話が放送され、韓国のアイドルグループ「超新星」の元メンバー、ユン・ソンモ(36)が“初登場”。朝ドラ初出演を果たした。

 <※以下、ネタバレ有>

 向田邦子賞に輝いたNHKよるドラ「恋せぬふたり」などの吉田恵里香氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算110作目。日本初の女性弁護士・判事・裁判所所長となった三淵嘉子氏をモデルに、法曹の世界に飛び込む日本初の女性・猪爪寅子(ともこ)の人生を描く。吉田氏は初の朝ドラ脚本。伊藤は2017年度前期「ひよっこ」以来2回目の朝ドラ出演、初主演となる。

 第26話は、いよいよ高等試験。猪爪寅子(伊藤沙莉)山田よね(土居志央梨)桜川涼子(桜井ユキ)大庭梅子(平岩紙)崔香淑(ハ・ヨンス)、そして佐田優三(仲野太賀)も狭き門に挑むが、結果は揃って不合格。寅子は猪爪はる(石田ゆり子)からあきらめるよう言われるが、猪爪直言(岡部たかし)の助けにより、働きながらであればと勉強を続けることが許される。そんな中、女子部の面々の元に、新入生募集停止のニュースがもたらされる…という展開。

 ソンモが演じるのは崔香淑(ハ・ヨンス)の兄・崔潤哲役。第7話(4月9日)と第9話(4月11日)に写真で登場していた。

 1937年(昭和12年)6月の高等試験後。出版社に勤める潤哲は仕事が早く終わったため、香淑を迎えに甘味処・竹もとへ。寅子たちに「ご無沙汰しています」とあいさつした。

 兄妹は2人暮らし。香淑の日本留学は兄の勧めで決めた。食事中、警察とみられる2人の男が部屋に踏み込み、兄妹を連行した。

 同年11月。10月に行われた2次・口述試験の結果が発表され、花岡悟(岩田剛典)と稲垣雄二(松川尚瑠輝)は合格したが、久保田聡子(小林涼子)は不合格。そこへ女子部新入生の募集中止。香淑が先頭に立ち、学長(久保酎吉)らに抗議した。

 「我々に相談もなしに、こんな大事なことを勝手に決めるのはあんまりです!」

 「あと1年だけ、待ってくださいませんか?来年こそは必ず合格しますから、お願いします」

 寅子や花岡たちに続き、穂高重親(小林薫)も「水滴石穿(雨垂れ石を穿つ)」と後押し。学長は翌年、誰かが合格すれば、募集を再開すると約束した。香淑は涙を拭った。

 「決意を新たにする崔さんの本当の思いを、寅子はまだ知る由もありませんでした」(語り・尾野真千子)

 SNS上には「今度は崔さんが大変なことに」「女子部存続、崔さんがリードするのは意外」「あの優しい崔さんが激昂している。梅子さんが香淑さんと名前で呼んでいたのが印象的。一番仲がいいもんね」「これから戦争に突入していって、崔さんの立場が悪くなっていくんだろうなと思っていた矢先にこの展開。心がざわつくなぁ」「女子部全滅と存亡の危機。崔さんの必死の嘆願の裏には拘束された兄さんのことが関係しているんでしょうね。そして見え隠れしてきた戦争の影」などと心配の声が上がった。

 「超新星」は18年8月に「SUPERNOVA」へ改称し、ソンモが離脱。ソンモは昨年「婚活食堂」「駐在刑事」など日本のドラマに出演している。