サッカー元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏(71)が18日、現役引退を表明した元日本代表MF長谷部誠(40=Eフランクフルト)について、日本協会を通じてコメントを発表した。

 ザッケローニ氏は「長谷部は私にとって“完璧なキャプテン”です。彼の豊かな人間性、優雅な立ち居振る舞い、常に正しい判断力は、まさにリーダーたるもので、30年間にわたる私の監督のキャリアの中でも比類なきものでした。彼と一緒に仕事をすれば、私のメッセージは正確に適切な形で選手たちに伝えられ、チーム内でのコミュニケーションが建設的なものになりました」と選手として、そして一人の人間として長谷部を称賛。「誠、あなたの献身的な仕事、そして、私やサッカーに対して与えてくれた全てのことに感謝します。日本での素晴らしい日々が終わる日、内田篤人と共に羽田空港に見送りに来てくれたことを忘れたことはありません。誠、あなたは私の息子のようでもありました」と大きな決断をした“息子”に温かいメッセージを送った。

 W杯南アフリカ大会後の10年8月に日本代表監督に就任したザッケローニ氏は、長谷部の選手としての能力に加えて、リーダーとしての資質に全幅の信頼を置いた。長谷部もまた、ザッケローニ氏を慕い、強い信頼関係を構築。ザッケローニ氏は「本物のキャプテンはマルディーニとお前だけだ」と本人に語っていた。

 以下、ザッケローニ氏の全コメント。

長谷部は私にとって“完璧なキャプテン”です。彼の豊かな人間性、優雅な立ち居振る舞い、常に正しい判断力は、まさにリーダーたるもので、30年間にわたる私の監督のキャリアの中でも比類なきものでした。彼と一緒に仕事をすれば、私のメッセージは正確に適切な形で選手たちに伝えられ、チーム内でのコミュニケーションが建設的なものになりました。SAMURAI BLLUE(日本代表)の挑戦は彼がいなければ達成できなかったと断言することができます。誠、あなたの献身的な仕事、そして、私やサッカーに対して与えてくれた全てのことに感謝します。日本での素晴らしい日々が終わる日、内田篤人と共に羽田空港に見送りに来てくれたことを忘れたことはありません。誠、あなたは私の息子のようでもありました。

イタリアの我が家はいつでもあなたを歓迎します。近いうちにお会いしましょう。セカンドキャリアでの成功も祈っています。

アルベルト・ザッケローニ

 ◇アルベルト・ザッケローニ 1953年4月1日生まれ、イタリア・メルドラ出身の71歳。83年に当時4部のチェゼナーティコの下部組織で監督業をスタート。ウディネーゼを経て98、99年シーズンにACミランの監督に就任し、1年目でリーグ優勝。その後ユベントスなどを指揮し10年8月に日本代表監督就任。14年W杯ブラジル大会は1次リーグ敗退で大会後に退任。