大学ラグビーで最多16度の全国優勝を誇る早大ラグビーが18日、都内で「女子部」設立の記者会見を開いた。1日に創部され、恩蔵直人部長(65)は「ここに来ている彼女たちから『女子部作ろうよ』と声が上がった。それを受けて、私たちがラグビー部の中で議論をして、大学とも相談しながら本日に至る」と経緯を話した。

 声を上げた一人である女子部の千北佳英主将(3年)は「なぜ男子は(ラグビー部に)入れるのに女子は入れないのかというところが大きかった」と理由を話し「伝統ある早大で女子ができるというのは、女子ラグビーの裾野を広げるという意味でも大きな役割を担う」と競技発展についても語った。

 現在の部員は9人。正式な監督やコーチの手配などが支援される正式な「部」への昇格には選手10人を集めて、5年間の実績を積む必要があるという。部としての目標は、文武両道の実現とウィメンズセブンシリーズでの総合優勝。ヘッドコーチ(HC)に就任している7人制と15人制で日本代表を経験し、16年リオ五輪代表の横尾千里HC(31)は「将来的には15人制で日本一を獲得したい。まずは7人制で成果を出す」と意気込んだ。

 現在、流経大や日体大などには女子ラグビー部が存在するが、男子ラグビーで行われているような大学の対抗戦はない。横尾HCは「日程は未定だが7月に大学セブンズという大学生が主体となった女子の7人制の大会があるので出場したい」と今後に向けて話した。

 1918年創部の伝統校は、1日に公式ホームページで「歴史あるラグビー蹴球部が女子部を設立することは、Waseda Vision150でも掲げているグローバルリーダーの育成にも貢献できるものと考えております」と掲載していた。