◇女子ゴルフツアー パナソニック・オープン第1日(2024年4月26日 千葉県浜野GC(6669ヤード、パー72))

 ツアー1勝の蛭田みな美(26=ユアサ商事)が1イーグル、7バーディーの9アンダー、63で回り、大会コース記録で単独首位発進を決めた。木戸愛(34=フリー)が64を出し、1打更新していた記録を、およそ1時間半後にさらに塗り替えた。木戸は1打差の2位。史上初の初優勝から3週連続優勝を目指す竹田麗央(21=ヤマエグループHD)は3アンダーで25位発進となった。

 圧巻のゴルフでロケットスタートを決めた。蛭田は8番でバーディーを奪うと9番パー5は残り207ヤードからの2打目を7Wで2メートルにつけてイーグル。10番からは怒濤(どとう)の3連続バーディーと中盤で一気にスコアを伸ばした。

 「私自身、7アンダーまでしか出したことがなかったのでうれしい」。自己ベストを2打更新した上、約1時間半前に木戸がマークしたばかりの大会コース記録も塗り替えた。「トーナメントレコードは分からなかったですけど木戸さんが伸ばしていたので、ついていきたいなと思っていた」。単独首位に笑顔がはじけた。

 ここ2試合は予選落ち。原因は1Wショットの不調。以前からヘッドのフェースについた約4センチの傷には気づいていたが、昨年のCATレディースで初優勝した時のクラブ。「情があってなかなか替えられなかった」。それでも同じモデルのスペアを試すと初速などの数値に差が出たため、今週からクラブのヘッドを交換した。

 「安定性が出てばらつきもなくなった。今日は飛んでくれました」。効果はてきめんだった。ほんわかした笑顔で癒やし系の蛭田に訪れた、愛着あるヘッドとの別れと新たな出合い。新クラブにも優勝という思い出を刻めれば最高だ。 (内藤 博也)

《8アンダーで2位の木戸「100点満点」》

 ○…8アンダーで2位発進の木戸は「ショットもパットも良いリズムで回ることができた。100点満点」と胸を張った。ツアー1勝の実績も、20年からシードを取れていない。復活を期してオフに男子ツアー94勝の尾崎将司に弟子入り。「大事にしているテーマは振ること」と言い、尾崎からは「積極的にいけ」との言葉をかけられている。その通り大きなスイングを心がけ、バーディーを量産した。昨年12月に元プロレスラー父・修さんが亡くなった。決意を持って臨むシーズン。「強い気持ちで頑張ります」と話した。

《竹田、6打差の25位》

 ○…ツアー初めての初優勝からの3週連続優勝を狙う竹田は首位と6打差の25位につけた。前半は3つ伸ばしたが、後半はタッチが合わずグリーンで苦戦。「パットのミスが結構あって、もったいなかった」と振り返った。それでも、2つボギーを叩いた後の最終18番パー3は2メートルに寄せてバーディー。「最後は明日につながる。トップは伸びていてスコアも全体的に出ている。自分にもそういうチャンスがあると思う」と前向きに捉えた。