◇ナ・リーグ  カブス1−11メッツ(2024年6月21日 シカゴ)

 カブスの今永昇太投手(30)が21日(日本時間22日)、本拠地シカゴでのメッツ戦に先発登板したが、3本塁打を浴びるなどしてメジャー最短となる3回0/3を10失点でまさかのKO降板。メジャーワーストずくめの大乱調で今季2敗目を喫した。

 今永が立ち上がりからつかまった。直球が高めに浮き、チェンジアップが明らかなボールになるケースが多く、振ってもらえない。持ち味の上下への配球が乱れる中、初回、先頭のリンドアに左翼線二塁打を許し、続くニモは四球で無死一、二塁のピンチを背負った。続く3番・マルティネスにはカウント2―1から2マイル(約148キロ)の速球をバックスクリーン左に運ばれた。

 2回には先頭のアルバレスにカウント0―1から89・5マイル(約144キロ)の速球を同じくバックスクリーン左にソロ本塁打された。さらに2死一塁から2番・ニモにも89・4マイル(約143・8キロ)の速球を左中間に2ランされた。全て真っ直ぐを狙われての3発被弾で、今季の被本塁打数は7本から一気に10本となった。

 4回には先頭から3連打を浴びて1点を追加されたところで無念の降板。2番手・ウェスネスキも打たれてさらに2失点して計10失点。3回0/3でのKO降板も、11被安打も、毎回失点での10失点も、3発被弾も、全てメジャーワーストだった。結局、今永は初回から4回まですべて先頭打者に安打を許し、74球を投げ、3三振、1四球。シーズン通算では7勝2敗、防御率は2・96となった。

 今季7勝目を挙げた15日(同16日)のカージナルス戦でコンビを組んだヤン・ゴームズ捕手(36)が19日(同20日)に戦力外となったばかり。これまでに5試合でコンビを組み3勝1敗だったが、今永は「日本の文化を理解しようとしてくれた選手。僕に、より大きな自信を与えてくれた」と少なからずショックを受けていた。この日コンビを組んだミゲル・アマヤ捕手とは、9試合で4勝1敗となった。

 「MIKE IMANAGA 2(マイク今永2世)」に“改名”して2試合目の登板でまさかの2桁失点KOとなったが、「投げる哲学者」の元々の異名の通り、しっかり分析して切り替えて、次戦で8勝目をつかみにいく。