米紙『USA TODAY』は17日(日本時間18日)、今季のMVP争いに関して「現時点でリードしているのは誰か」と題して記事を公開。多くのチームが20試合を消化したところで、MVPレースの上位に顔を出している選手たちを紹介した。

■ナ・リーグのMVP候補1位はベッツ

『USA TODAY』は「シーズンが始まって20試合程度だが、スター選手たちは早くも他者との差別化を図っている」と指摘。「最終的には現時点での予想と異なる結果になるかもしれないが、すでに成績面のリーダーボードはオールスター選手やMVP候補たちの名前でいっぱいになっている」とし、いわゆる常連組が順調に滑り出していると分析した。

同紙はブックメーカー『Fan Duel』のオッズを基にランキングを発表。それによると、ナ・リーグのMVP候補トップはムーキー・ベッツ内野手(ドジャース)で、2位にはロナルド・アクーニャJr.外野手(ブレーブス)とフェルナンド・タティスJr.外野手(パドレス)が付け、3位に大谷翔平投手(ドジャース)とマット・オルソン内野手(ブレーブス)、ブライス・ハーパー内野手(フィリーズ)が並んだ。

同紙は1位のベッツに関して「シーズンの非常に早い段階から多くの指標で上位に入った。それから少しペースを落としたが、それほどの落ち込みを見せることもなく、依然として打率、本塁打、打点などでトップ5に入っている」と記した。

■シーズン最多長打119本を超えられるか

そして、昨季MVPの大谷については「今季は投手との二刀流ではなく、DHに専念するためMVP獲得の可能性は低い」と言及。それでも、大谷に1票を投じたくなる指標として「1シーズンにおける長打数(二塁打、三塁打、本塁打の合計)の記録更新」を提示した。

1シーズンの最多長打記録は、やはり元祖二刀流ベーブ・ルース氏が保持しており、ヤンキース時代の1921年にマークした119本となっている。大谷は今季162試合中20試合を消化した時点で15本の長打を放っており、ペース的には119本超えも射程に入る。ただ、100長打に到達した選手さえも2001年を最後に出現していない。この高いハードルをクリアし、再びルース超えを成し遂げれば、MVP投票者たちの気持ちも大谷に傾くかもしれないと同紙は主張した形だ。

DHでMVPを獲得した例はこれまでないが、大谷なら常識を覆してくれるかもしれない。

ちなみに、ア・リーグは1位フアン・ソト外野手(ヤンキース)、2位ボビー・ウィットJr.内野手(ロイヤルズ)と続き、3位にはマイク・トラウト外野手(エンゼルス)が入った。