ドジャースデーブ・ロバーツ監督は18日(日本時間19日)、MLB専門番組『MLBネットワーク・ラジオ』に出演し、得点圏打率が.053(19打数1安打)と低迷している大谷翔平投手について改めて言及した。

■チャンスで初球に手を出して凡退繰り返す

出演したロバーツ監督は大谷について「彼は積極的なスインガーだ。それ自体は悪くないし、問題ない」と説明。その上で「ただ、相手投手も当然その情報は知っている。特に得点圏に走者を置いた場合、(早いカウントから打ちに行く)彼の特徴を突こうとする」と話した。

大谷は16日(同17日)のナショナルズ戦で5打数2安打とマルチ安打をマークしたものの、得点圏で迎えた3打席はいずれも凡退。しかも、すべて初球に手を出していた。そして、同監督は試合後の会見で「もう少し気持ちを抑えて、投手に球数を投げさせることも必要だ」と苦言を呈していた。

今回の番組でも大谷の得点圏打率の低さに話が及んだため、同監督は先日コメントした初球打ちについて、改めてファンに向けて語る形になった。

■まだ残されている“低い枝の果実”

「多くの場合、得点圏では投手も打者も早い決着を望んでいる。投手は緻密に攻め、打者はストライクゾーンを広げて待つ。オオタニの場合、もう少しだけバッターボックスで我慢し、相手投手のミスを引き出すチャンスを辛抱強く待つことができれば、それを生かしてさらに多くのことができると思う」と話し、初球から際どいボールに手を出したりせず、打者有利のカウントに持ち込むことを勧めた。

その上で、同監督はすでに大谷とこの件で話し合いを持ったことを明かし、「素晴らしい会話だった」と振り返った。「例えオオタニのようなスター選手であっても、簡単に手に入れることができる“低い枝の果実”はまだ残されているんだ」と力説。つまり、大谷ほどのトップ選手でも、少しの工夫と意識変化だけで、まだまだ大きな成果(得点圏打率の向上)が得られると訴えた。

この監督発言を聞いたMLB公式サイトは「ドジャースにとっては素晴らしいニュースだが、 相手投手にとってはあまり良くない話だ」と記し、大谷の進化を予想した。