5月13日、静岡県内は全域で雨となり、静岡市や浜松市では今シーズン一番の大雨となりました。すでにピークは過ぎたとみられますが、気象台は引き続き土砂災害などに注意するよう呼びかけています。

大雨となった要因と今後の見通しについて小塚恵理子 気象予報士が解説します。


県内の半数の地点で100mm超


天気図(13日未明)

小塚恵理子 気象予報士:
13日は県内の半数の地点で100mmを超える大雨となりました。要因を天気図で見ていきます。

13日未明の天気図です。2本の前線が近づいてきて、13日昼過ぎに県内を通過しました。

この前線の北側には低気圧があり、前線より前のところでは南から暖かく湿った空気が入り続けました。

今回はこの前線の動きが遅いため、ずっと同じ方向に暖かく湿った空気が入り続けたことで、静岡県には長い時間雨雲がかかり続けることとなりました。


雨雲レーダー(13日午前3時15分)

小塚恵理子 気象予報士:
今回の雨をレーダーで振り返ります。

12日午後11時頃から雨が降り始め、13日未明は広い範囲で土砂降り。激しく降っているところもありました。

その後、少し雨脚は弱まりますが広い範囲での雨が続いて、静岡県に流れ込む雨雲が続いていました。


全国の24時間降水量(13日午後3時まで)

小塚恵理子 気象予報士:
全国的にも雨量が多くなりました。

13日午後3時までの24時間の降水量ですが、オレンジ色のグラフが100mmを超えていたところです。一部、高知県や和歌山県に見られますが、静岡県では100mmを超えていたところが周囲の県よりも多く、湿った空気の通り道になっていました。


静岡県内の24時間降水量(13日午後3時まで)

小塚恵理子 気象予報士:
県内の雨を見ると、24時間の雨量になりますが今回は山間部だけでなく静岡や清水で100mmを超えていて、掛川や御前崎も大雨となりました。1日に観測した雨量では、静岡・浜松・掛川・御前崎で、今シーズン一番の大雨です。


2024年は月1ペースで100mm超


小塚恵理子 気象予報士

小塚恵理子 気象予報士:
2024年は月に一度のペースで、県内のどこかで100mmを超える大雨となっています。普段よりも早いペースで降っているので、早めの雨対策が必要かもしれません。

今回の雨のピークは過ぎていて、14日明け方には各地の雨がやんでくる見通しです。