サッカー元日本代表の長谷部誠選手が現役引退を発表しました。東日本大震災で長谷部選手の支援を受けた宮城県南三陸町の幼稚園からは感謝の声が聞かれました。

ドイツ1部リーグフランクフルトでプレーしていた長谷部選手は17日、今シーズン限りでの引退を発表しました。

宮城県南三陸町のあさひ幼稚園です。園舎では子どもたちがサッカーをして楽しんでいました。スギの木が使われているこの園舎は、震災が発生した翌年の2012年、長谷部誠選手の支援で建設されました。

園児:
「(どうしてサッカー好きなの?)楽しいから」
「(将来は何になりたい?)サッカー選手」

TBC

震災前の園舎は津波で流され、サッカー日本代表として活躍していた長谷部選手がユニセフに1億2000万円を寄付し建設費に充てられました。2013年には、長谷部選手が幼稚園を訪問し、園児と一緒にサッカーをするなどして交流しました。コロナ禍前の2019年までに個人的な訪問も含め、10回以上、南三陸町を訪れていたということです。

長谷部誠選手(2013年):
「1年後のワールドカップに向けて結果が出るように自分ももっとがんばらなければと思ったし改めてここに来てその思いが強くなりました」

TBC

長谷部選手の引退を受けて、あさひ幼稚園では、感謝と共に引退後の活躍を応援したいとの声が聞かれました。

あさひ幼稚園の先生:
「引きこもりがちだった子どもたちとサッカーを一緒にしてくれたり、紙芝居を読んでくれたり、子どもたちと関わってくださりパワーのある方だなと」

園児とサッカーをする長谷部選手(2013年)

あさひ幼稚園の先生:
「被災地に対して親身になって何度も足を運んでくれる優しさや考え方をお持ちの方なので監督の候補としてがんばってほしい日本の選手、サッカー界を盛り上げる存在になってほしい」

あさひ幼稚園 小島孝尋園長

あさひ幼稚園 小島孝尋園長:
「引退してもサッカーに携わっていくと思いますので、将来、全日本の監督になって欲しいなと感じています」

あさひ幼稚園では交流があった卒園生にも呼びかけ、全員で長谷部選手に感謝の手紙を送るということです。