(左から)アルカラスとジョコビッチ
画像提供:ゲッティイメージズ

テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は9日、男子シングルス準決勝が行われ、第3シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が第1シードのC・アルカラス(スペイン)を6-3, 5-7, 6-1, 6-1で破り、2021年以来2年ぶり7度目の決勝進出を果たすとともに、大会3度目の制覇と歴代最多となるグランドスラム23回目の優勝に王手をかけた。試合後には途中足を負傷したアルカラスに対して「彼の未来に期待することはたくさんある」とエールを送った。

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2016年と2021年の全仏オープンを制している36歳のジョコビッチ。アルカラスとの対戦は今回が2度目で、初対戦は昨年のムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)準決勝、そのときジョコビッチは7-6 (7-5), 5-7, 6-7 (5-7)の逆転負けを喫している。

グランドスラム初対戦となったこの日の第1セット、開始からサービスキープが続くと第4ゲーム、1度のブレークポイントを握ったジョコビッチ。ドロップショットを交えアルカラスを揺さぶると最後はボレーを決めブレークに成功する。その後、第7ゲームでは3度のブレークポイントを握られるも全て凌ぎ第9ゲームでサービング・フォー・ザ・セットを迎える。ここでアルカラスに1度のブレークポイントを握られたものの1度目のセットポイントをものにし先行する。

続く第2セット、互いにサービスキープが続くとジョコビッチは第7ゲーム終了後にメディカルタイムアウトを取り右手首を治療。直後の第8ゲーム、アルカラスに2度のブレークポイントを握られると最後は強烈なショットを返球できず、ブレークを許す。

それでもアルカラスのサービング・フォー・ザ・セットとなった第9ゲーム、2度のブレークポイントを握ると最後はバックハンドウイナーを決めブレークバックに成功。しかし、第10ゲームでは0-40から3度のセットポイントとなるブレークポイントを凌ぐも第12ゲームで再びブレークを許し、1セットオールとされる。

第3セット、第2ゲーム終了後に右足を痛めたアルカラス。本来このタイミングでのメディカルタイムアウトは許されていないが、ジョコビッチに第3ゲームを与える形で取ることに。再開後、いつも通りのプレーができないアルカラスに対し、ジョコビッチは1ゲームも与えることなく、セットカウント2−1と勝利に王手をかける。

第4セット、第1ゲームで2度のブレークポイントを凌いだジョコビッチ。直後の第2ゲームでブレークポイントを握ると最後はアルカラスのボールがネットにかかりブレークに成功。その後も足を気にするアルカラスに対し、開始から5ゲームを連取し、約3時間半に及ぶ試合を制した。

試合後の会見でジョコビッチはアルカラスへの期待と負傷の状態について語った。

「僕は彼に『時間はたっぷりある。ローラン・ギャロスで何度も優勝すると思うよ』と言ったよ。間違いない。彼は素晴らしい選手だ。非常に多くの資質を持っている。ダイナミックで、ショットにパワーがあり、非常に完成度の高い選手だ。完璧な選手だと思う。彼はすでにグランドスラムを制覇しているし、史上最年少のナンバー1だ。そんな彼の未来に期待することはたくさんある」

「もちろん、彼にとっては最高の終わり方ではない。しかし、最後のポイントまで頑張った彼に敬意を表したい。最後の1点まで、本当によく頑張った。彼は明らかに、自分の動きに苦しんでいた。観客にとっては残念なことだね。この重要な試合にとっても残念なことだ。でも、それがスポーツなんだ。最初の2セットはそうだったと思うが、非常に高いインテンシティでプレーしたときは互角だった。僕ら2人にとって、肉体的に非常に厳しいものだったはずだ。そして、彼が苦しんでいた痙攣など、身体的なことが起こることもある。僕は彼の早い回復を願っている。きっと強くなって戻ってくるだろう」

四大大会を22度制覇しているジョコビッチは同率1位で並ぶR・ナダル(スペイン)を抜く23度目の優勝をかけて、決勝で第4シードのC・ルード(ノルウェー)と対戦する。ルードは準決勝で第22シードのA・ズベレフ(ドイツ)ストレートで下しての勝ち上がり。

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