激闘制し8強入りしたアルカラス
画像提供:ゲッティイメージズ

男子テニスのムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)は4月30日、シングルス4回戦が行われ、第2シードのC・アルカラス(スペイン)が第23シードのJ・シュトルフ(ドイツ)を6-3, 6-7 (5-7), 7-6 (7-4)のフルセットで破り、3年連続3度目のベスト8進出を果たした。試合後の会見でアルカラスは「この試合後はタイトル以外のことは考えられない」と明かした。

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20歳のアルカラスは今季、先月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)で2連覇を達成しツアー通算13勝目を飾った。しかし、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)で準々決勝敗退となるとロレックス・モンテカルロ・マスターズ(モナコ/モンテカルロ、レッドクレー、ATP1000)、そして2連覇中だったバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)を右腕の負傷により欠場した。

それでも大会3連覇をかけ出場する今大会では初戦となる2回戦で世界ランク59位のA・シェフチェンコ(カザフスタン)、3回戦で同63位のT・セイボスワイルド(ブラジル)を下し16強入りした。

4回戦では前週のBMWオープン(ドイツ/ミュンヘン、クレー、ATP250)でキャリア初のツアー制覇を飾ったシュトルフと対戦。このカードは昨年のムチュア・マドリッド・オープン決勝戦と同じであり、当時はアルカラスが6-4, 3-6, 6-3のフルセットで勝利し大会2連覇を達成している。

この日の第1セット、アルカラスは第6ゲームでブレークに成功。シュトルフにブレークバックを許さず先行する。

続く第2セット、勢いのまま第1ゲームでブレークにしたアルカラスだが第4ゲームでブレークバックを許しタイブレークに突入。ミスショットが目立つアルカラスは3-6から追い上げるも3度目のセットポイントをシュトルフにものにされ1セットオールに追いつかれる。

そしてファイナルセット、アルカラスは第4ゲームでブレークに成功し、第9ゲームでサービング・フォー・ザ・マッチを迎える。しかし4本のマッチポイントを活かせず、土壇場でブレークバックを許し、またしてもタイブレークにもつれ込む。一進一退の展開となるも5-4の場面から2度のミニブレークに成功し2時間52分に及ぶ激闘を制した。

大会の公式サイトはアルカラスのコメントを掲載し「大会が始まった当初は3、4試合プレーして、自分のフィーリングを確かめ、少しずつ改善していきたいと思っていた。でも今は3試合戦って良い感じだし、とてもポジティブ。シュトルフとハイレベルな試合をした今、タイトル以外のことは考えられないよ」と語った。

「明らかに僕のサーブには改善の余地がたくさんある。それは僕が取り組まなければならないこと。しかし、僕はその進歩にとても満足している。今日は良かったと思うけど、シュトルフのリターンが素晴らしかったよ」

勝利したアルカラスは準々決勝で第7シードのA・ルブレフと対戦する。ルブレフは4回戦で第24シードのT・フリークスポール(オランダ)を6-2, 6-4のストレートで下しての勝ち上がり。

ルブレフとの準々決勝についてアルカラスは「彼は素晴らしい選手で、素晴らしいテニスをするし、とてもアグレッシブだ。だからベストのテニスをしようと努める。彼とは何度か対戦したし、一緒に練習もした。何度も彼のプレーを見ているよ。彼のレベルも、彼とのプレー方法もよく知っているけど非常に厳しい試合になるだろうし、訪れたチャンスを最大限に活用しなければならない」と言及した。

「彼は2セットで勝利し試合を早く終えたけど僕は3時間プレーした。回復時間は同じではないね。でも、蓄積された疲労やプレー時間はコートに入れば全て忘れられ、まるで初戦のような気持ちで試合に臨むことができる。コートでの最初の数分間であるかのように全力を尽くすよ」

同日には第1シードのJ・シナー(イタリア)、第3シードのD・メドベージェフ、第12シードのT・フリッツ(アメリカ)らが8強に駒を進めた。


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