シカゴ・カブスの今永昇太が止まらない。現地5月1日のニューヨーク・メッツ戦に先発した今永は、7回87球を投げて被安打3、四球1、7奪三振。無失点で5勝目を挙げた。
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 初回にメッツ打線を三者凡退で抑えると、4回、6回、7回の3人で打ち取った今永は、2回、3回、5回にそれぞれ単打を打たれたものの、4人で相手の攻撃を終わらせている。終わってみれば、一度も三塁を踏ませない圧巻の内容だった。

 今永はMLBデビューから6試合で無傷の5勝。勝利数はMLBトップタイ、防御率0.78はMLB単独トップで、防御率0点台は今永ひとりだけと際立った成績を残している。そんな日本人左腕を米メディアは放っておかない。

『The Athletic』のサハデブ・ジャルマ記者は、「カブスのイマナガ、初のMLBキャリアで輝かしいスタート」と伝え、「傑出していたね。本当に力強かった。何のトラブルもなく、ボールには切れがあり、つねにクリーンだった。ほんとうによく投げた」というクレイグ・カウンセル監督の談話を紹介している。
  また、「日本では中6日が一般的のようだが、メッツ戦でイマナガは中4日で登板。慣れないスケジュールであっても、見るものを感動させるパフォーマンスを披露した。明らかなのは、イマナガがカブスを選んでくれて良かったと首脳陣が喜んでいることだ」と、次々と白星を重ねる左腕を称えている。

 続けて同メディアは記録面にも言及。「MLB公式のサラ・ラングス記者によると、イマナガの防御率0.78は、1981年にロサンゼルス・ドジャースのフェルナンド・バレンズエラ以来、MLBキャリア最初の6試合で先発した投手のなかで最も低い数字だという」と、今永が成し遂げた記録を紹介した。

 さらに、「データサイト『Baseball-Reference』によると防御率0.78は、1945年以来、MLBキャリアを6回の先発でスタートし、少なくとも25イニングを投げて防御率0.80未満を記録した初めての投手となった。バレンズエラでさえ、その記録は打ち立てられなかった」と、今永の成績が記録づくめだと記している。

 初先発・初勝利を挙げた4月に今永は、「カブスはダイヤモンドを見つけたかもしれない」と称された。その表現に誤りはなかったと言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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