現地5月10日、卓球の国際大会「サウジスマッシュ」の女子シングルス準決勝が行なわれ、パリ五輪代表の早田ひな(世界ランク5位)が東京五輪金メダリストの陳夢(同4位)と激突。相手の強く素早いラリーに付いていくも、無念のストレート負けを喫し、今大会の日本勢は全員姿を消した。

 9日の準々決勝でインドのバトラ(同39位)を撃破し、シングルスの日本人選手として唯一ベスト4に名を連ねた早田。通算成績1勝7敗と圧倒的に分が悪い中国人プレーヤーに、全日本女王はこの大会最大の山場を迎えた。

 第1ゲームは両者とも互角のラリーで展開も、最後は陳夢が2点差で早田を押し切り先制。第2ゲームも陳夢が力強いバック、フォアなどで早めに勝負を仕掛けてポイントを重ね、早田を11-5で蹴散らし2ゲームを連取した。
  悪い流れを止めたい早田は第3ゲーム、陳夢との目にも止まらぬ速いラリーに負けず5連続ポイント。だが五輪女王も即座に攻撃を修正し、逆に6連続ポイントを奪取して逆転する。早田はタイムアウトを取ったり、左右のミドル攻撃など粘りの卓球を見せて終盤10-10の同点に追いつくが、最後は返したボールが無情にもオーバー。ゲームポイント10-12で接戦を落とした。

 完全に後がなくなった早田は第4ゲーム。バックサーブなど、今夏のパリ五輪に向けて攻撃の引き出しを変えながら果敢に挑むが、五輪女王の気迫が勝り、ついにマッチポイントを握られる。最後は陳夢のレシーブを返したボールが外れ、早田は無念の表情。全日本女王はベスト4で敗退した。

構成●THE DIGEST編集部

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