今季、シュツットガルトでシーズン(DFBポカール)の開幕を迎え、直後に電撃的にリバプール移籍を果たした遠藤航。ブンデスリーガのデュエル王は、プレミアリーグでのファーストシーズンで、リーグ29試合・1得点(公式戦43試合・2得点・1アシスト)の成績を残した。

【動画】遠藤航、フル出場! 最終節ウォルバーハンプトン戦ハイライト 加入当初は世界最高峰リーグのスピードや強さに適応できず、厳しい評価を下されることも少なくなかったが、プレーを重ねることにより中盤で絶大な存在感を示すようになり、アンカーのポジションをめぐってアレクシス・マク・アリステルとどちらが相応しいかの論争が起こるまでとなった。その後も中盤の底に君臨し続け、ボール奪取や攻撃の起点としてのプレーなど攻守両面でレベルの高さを示してきた。

 ユルゲン・クロップ監督から重宝され、不可欠な存在としてピッチに立ち続けた結果、終盤には疲労が窺え、パフォーマンスが低下することもあったが、それでも出場したほとんどの試合において、現地メディアは背番号3に対しては及第点以上の評価を与えている。

 シーズンが幕を閉じた今、クラブの専門メディアはリバプール全選手の今季の働きぶりを査定しており、加入1年目からフル稼働した31歳に対しては、概ねポジティブな見解を示した。『THIS IS ANFILED』は10点満点の採点で「7」を与えており、これは評価対象となった22選手の中で10番目タイのもので、以下の寸評を綴っている。

「調子が上がるのに少し時間がかかったが、リバプールがシーズン中盤に調子を上げた際には重要な存在となった。31歳の彼は、全盛期のファビーニョ(現アル・イテハド)やロドリ(マンチェスター・シティ)のレベルに達することはないだろうが、中盤の安定した存在として依然、賢明な補強だったと思われる」

 続いて『LIVERPOOL.COM』は、「予想以上に多くの試合に出場し、期待以上の活躍をみせた。シーズン終盤には疲れが出て調子を落としたが、それはシーズン中盤までにどれだけ重要な存在だったかを物語っている。非常に価値のある補強だった」として、こちらは21選手中で6番目タイという「7.5」の高い評価を下した。
  そして、『DAVEOCKOP』はさらに高い「8」(23選手中10番目タイ)で、「リバプールがモイセス・カイセドやロメオ・ラビア(ともにチェルシー)を逃した後、日本代表キャプテンの遠藤は賢明な補強であることが証明された」と賛辞を贈った後、以下のように彼のシーズンを振り返っている。
 「最初はプレミアリーグのスピードに苦しんだが、すぐに調子を取り戻し、中盤で支配的なプレーを見せる期間があった。シーズン終盤にはパフォーマンスが再び低下したが、それも理解できる。リバプールが支払った金額と彼のパフォーマンスを考えれば、遠藤はクラブにとって堅実なバーゲン補強であることが証明された」

 クラブ専門サイト以外では、データ専門サイト『WhoScored.com』が全試合の採点の平均値を算出したが、遠藤のそれは「6.59」。こちらは22選手中20番目と厳しいもので、彼を下回ったのはライアン・フラーフェンベルフ(6.49)、カーティス・ジョーンズ(6.47)の2人だけである。

 最後に、サッカー専門サイト『90min』はリバプールのあらゆる項目でのベストプレーヤーを選定する中で、「今季のベスト補強」にはマク・アリステルを選定したものの、遠藤をドミニク・ソボスライとともに「特別賞」の枠に入れ、非常に効果的な補強だったことを強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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