今週末はF1第8戦のモナコ・グランプリが開催されるが、この伝統の市街地レースに向けて、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、今季5度目のポイント獲得に意気込んでいる。

【関連記事】「物事をよりコントロールできている」イモラで粘りの10位入賞を飾った角田裕毅が自身の成長について言及! 元F1ドライバーは「この週末ずっと絶好調」と感嘆 2週間前のマイアミGPではスプリントと決勝の両方で入賞を飾り、先週のイモラでのホームレースでも10位と結果を残すなど、好パフォーマンスを継続している角田。モナコでは昨季の15位が最高成績だが、この時は予選9番手で決勝でも同順位を快走しながら、終盤にブレーキトラブルで順位を落とさざるを得なかったという悔しい思いをしている。

 F1で最も華やかな週末での初入賞を狙う彼は、チームの公式サイト等を通して、「直近の2レース、マイアミでのスプリントを含めれば3レース連続でポイントを獲得しているので、この週末に向けても自信はあります」と頼もしいコメントを残し、以下のように続けた。

「モナコはチャレンジングであり、また非常にエキサイティングなコースで、予選はいつも特別です。実際、昨季はこのコースで初めてQ3に進出できたので、今週末も同じようにできればと思っています。さらに、日曜日(決勝)にポイントを獲得できたら素晴らしいことです」

「チームの状態は良好だと思います。マイアミ以降、パフォーマンス、安定性、競争力が向上しているので、心配はしていません。我々は、特に土曜の午後(予選)によりパフォーマンスを引き出すことに集中します。予選のグリッドポジションは非常に重要であり、それが実質的にレースの最初の部分にもなるからです。今週末も良いパフォーマンスが発揮できると信じています」

 好調な角田だけに、「VCARB01」がいかに性能を発揮できるかが重要な要素となるが、RBのテクニカルディレクターであるジョディ・エッギントンも「グリップを最適化することと同様に重要なのは、車の良好なバランスと予測可能なハンドリングを備えていることだ。そしてもうひとつ、一貫して予測可能なブレーキ性能である」と語っており、この実現の有無がRBドライバーの命運を左右することになる。

 各国専門メディアは、ここまで好調な角田に期待を寄せており、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は、「RB F1と角田が絶好調の状態でモナコに到着。ポイント獲得…それ以上も?」と題した記事で、「このサーキットでは、ドライバーが車と完全に調和している必要がある。日本人ドライバーは、モナコでもQ3進出、さらにはそれ以上の結果を残し、パドックを再び驚かせることができるか?とにかく彼には、非常に勢いがある」と綴った。

 そして、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、プレビュー記事において「角田、モナコでの週末に向けてポジティブな感触」「角田はこれまでのところ良いシーズンを送っている。彼はモナコでも、イモラで記録した以上の結果を得て、トップ10に留まりたいという強い意欲を示している」と伝えている。

構成●THE DIGEST編集部

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