4人の出場者がパネルの争奪戦を繰り広げる、視聴者参加型のレジェンドクイズ番組「パネルクイズ アタック25 Next」(毎週日曜昼1:25-2:25、BSJapanext〈263ch〉)。同番組の春のスペシャル企画となる「声優大会」が、3月10日(日)に放送される。今をときめく人気声優たちが、クイズバトルに挑む。本記事では39年ぶりとなる「声優大会」回の見どころの紹介と、出演を終えた声優4名へのインタビューをお届けする。

■39年ぶりの「声優大会」で令和の人気声優たちが出そろう

いまやアイドルレベルの人気を博す人物も多い声優業界。同番組でも19841985年に放送10周年を記念して「10歳児と人気アニメ声優大会」がおこなわれたことがある。そこから39年のときを経て、令和の人気声優たちを招いての特別企画が蘇った。

今回参戦したのは、17歳のときデビュー作「アイドルマスターシンデレラガールズ」でプロデューサー役に大抜擢されたことでも知られる武内駿輔。アニメ「ラブライブ!」で矢澤にこ役を演じ、アイドル顔負けの人気を誇る徳井青空。「チェンソーマン」で主人公・デンジ役を演じた戸谷菊之介。そして4人目の出場者は、キャリア20年以上の大ベテラン声優・三宅健太だ。

番組冒頭の自己紹介では武内の芸達者ぶりが十二分に発揮され、特に“ボイスチェンジャー”モノマネの完成度にはMCの石井亮次も大感動。普段の低音ボイスから“ぐでたま”のカン高い声に変化したときは、スタジオにどよめきが走った。

掘れば掘るほど出てくる声芸に、「これだけで1時間イケる」と笑う石井。だが後続は上がり続けるハードルに焦ったようで、自己紹介中はそこかしこから「武内さんが特殊なだけ!」とツッコミが入っていた。

オープニングトークから大盛り上がりを見せた「声優大会」。今回は特別ルールとして、通常問題では間違えたとしても“お手付き”がない。いつもよりカジュアルに楽しむ形式ということなのだが、なかには驚きの珍回答も。

また声優にまつわる問題が出題されるときは、4人とも一層気合いが入った表情を浮かべていた。しかし答えがわかっても言葉が出てこないなど、クイズ番組独特の雰囲気に苦戦する姿も。

終始、非常に和気あいあいとした雰囲気でおこなわれた収録。4人に同番組へ出演した感想を聞くことができた。

■「アタック25」に出ているんだな…という実感

ーー収録を終えて、率直な感想を教えてください。

武内:同じ業界の方々と対戦できるということで、楽しみに本番に挑みましたが、皆さんがどのくらいのレベルなのかビクビクしていました。しかしいい勝負だったので謎のファミリー感が生まれて、貴重な経験になりましたね。

徳井:子どもの頃から見ていた歴史ある番組なので、セットに入れたことがとても嬉しかったです。回答解答する時の音やセットの光を見て、「アタック25に出ているんだな」という実感が湧きました!

戸谷:いやあ、クイズを本格的にやったのが初めてだったので楽しかったです。最初は1問も答えられなかったらどうしようと思っていましたが、中盤はたくさん答えられたので安心しました。得意な分野で点数が取れて良かったです。

三宅:僕はこういったクイズ番組に出た経験がなかったので、正直「僕にやれるのかな」と思っていました。ただ、普段のアフレコの現場とは違う皆さんの表情を見られて新鮮でした。

徳井:なかなか見ることのない姿でしたよね(笑)

武内:とても緊張されている三宅さんを普段なかなか見ることができないので、ビックリしました(笑)

三宅:すごく緊張していたので、ちゃんとできるかなと思っていましたが、このメンバーで収録できて安心しました。楽しかったです。

ーーMCの石井さんからはたくさんのフリがありましたが、いかがでしたか?

武内:大変でした…(笑)ただ、我々の緊張感を石井さんがなんとか和らげようとしてくださって、お心遣いがありがたかったです。回答解答席に座ったときは司会者の方とコミュニケーションをとることで、不自然な会話のリズムがなくなり、固まった頭が解される感じがしました。また石井さんのフリのおかげで、普段見られないお三方の姿が見られて得した気持ちになりました(笑)

徳井:自己紹介の時に武内さんが幅広い芸を披露されているのを見て、私たちのハードルが上がって、クイズより冒頭の緊張感が凄かったです!(笑)

戸谷:そうなんですよ、僕もあれが一番緊張しました(笑)

三宅:どんどん追い詰められていく…(笑)

戸谷:そうそうそう!(笑)

徳井:何を振られるんだろうっていう…試されているなと思って、すごくドキドキしちゃいました。

戸谷:僕は何もモノマネができなかったので、もっとチャレンジしても良かったのかなと思いました。

三宅:答えればいいのよクイズに(笑)

徳井:クイズに答えるだけで凄いんだから(笑)

三宅:僕なんてモノマネのレパートリーがないからって、新たなキャラクターを発掘されましたからね!“謎の外国人俳優”って(笑)

三宅:我々4人ではなく、5人目のゲストがいたということで…(笑)

■ライバルとして真剣勝負しつつも、つい拍手が出てしまう

――今回は初のクイズ番組出演という方も多かったかと思います。収録に向けて、なにか準備などはされましたか。

武内:一応自分が得意だと思うジャンルは、なんとなく予習してきたりというか。あと有志の方がまとめてくださっている「アタック25」の過去問みたいなサイトは見ました!

徳井:私も見た!(笑)

戸谷:そんなのあるんですね!

武内:本当にファンが多い番組ですので、そうした声を見ながら「こういう問題が出そうなんだ」という予習はできました。ただ本番でそれを活かすのはなかなか…!

徳井:私はヤマを張って予習してきました!武内さんと同じく過去問サイトを見たり、BSJapanextさんのアプリで「アタック25」の前回放送を見てイメージトレーニングをして(笑)。季節柄のネタが出たりするなと思って色々チェックしたんですけど、いざ本番だと“スピード争い”なのでイメージ通りに行かない場面も多かったです。

戸谷:僕はクイズのベタ問っていうやつを見て予習してきたんですけど、全然出なかったです(笑)。もっと深くて広い領域の問題ばかりで、付け焼刃じゃ太刀打ちできないと思い知らされましたね…。

三宅:本当に自信がなかったものですから…「僕ほんとにちゃんとできるんだろうか」ってマネージャーに相談したりはしてました。ただ率直に言うと、クイズの勉強はしてこなかったんです。もちろん頭にずっと収録のことが過っていたので、ニュースと新聞は読み込んでました。なにが出るのかわからなくて、「今日何が起きたのかだけでも知っておこう」と…。

徳井:思い出す力ってこんなに…と思いましたね。

三宅:何を言ってるんだ!こっちは46歳だぞ…(笑)

――普段のお仕事とバラエティで、一番苦労した点といえばどこだったでしょうか。

武内:普段は役柄ありきで仕事に臨むので、素の自分で…というのが一番の違いでしたね。役があったら自分の気持ちも前向き・後ろ向きになったりするんですけど、素の自分だったら「どのタイミングでボタンを押していいかわからない」っていう感覚でした。

徳井:そういう意味で言えば、今日はかなり素が出た感じですね。

三宅:あまり見せたくない部分も…(笑)

武内:(笑)。現場なんかビシーッと立ってらっしゃって完璧にお芝居されるのに…謎の外国人は衝撃でした。

徳井:あとは声のお仕事って“みんなで1つの作品を作り上げる”ものなんですね。だからライバルとして戦う機会ってほぼないんです。だから今回も、他の方が正解したとき「わー!すごーい!」って。悔しがるべきシーンなんですけどね(笑)

武内:拍手しちゃいますよね(笑)。戸谷君なんて、無意識かわからないけど毎回拍手してたよ!

戸谷:えー!マジですか!?(笑)気づいたら押さえてはいたんですけどね。

ーーファンの皆さんにメッセージをお願いします

武内:全員声優でクイズ番組に挑戦するという機会がなかなかないと思うので、皆さん一緒に考えながらぜひご覧いただけたらなと思います。そして、もどかしい答えを言っていると思うので、「違う違う、そんな簡単なのに!」とかツッコミを入れながら見ていただけたら嬉しいです。

徳井:クイズ初挑戦だったので全力で取り組みました。見たら「いやわかるだろ」となるかもしれません(笑)。でもテレビで見るのと実際に出て答えるのでは大きく違うんだなと思いました。温かい目で見守って、応援していただけたらと思います。

戸谷:「アタック25」や早押しクイズ系の番組は、出場者が答えるのがとっても早いイメージがあると思います。ただ今回はそうではなく、僕たちが手間取っているようすを見ながら、答えを一緒に考えていただけたらなと思います。それにアニメファンなら答えられる声優問題もありますので、楽しんで観ていただけたら嬉しいです。

三宅:声優が並んで「アタック25」に出演して、クイズに答えているのは本当に珍しい状況だと思います。あと普段のお仕事だとなかなかお見せできない、声優の喜怒哀楽が存分に画面に写っていると思いますので、楽しんで観て欲しいです。