「SAND LAND: THE SERIES」(ディズニープラス「スター」オリジナルシリーズ)が、3月20日に世界独占配信がスタートした。劇場版公開時、鳥山明さんらしい胸熱ストーリーとキュートなキャラクター、躍動感あふれるアクションや戦車でのバトルシーンなどが話題となったのも記憶に新しいところだが、3月20日に配信されたのは「悪魔の王子編」全6話と「天使の勇者編」の始まりとなる7話の7エピソード。配信されるや、SNS上ではすでに多くの視聴者の反響があふれており、「ストーリーも作画も最高でした」「新章も楽しみだなぁ」「未公開カットが追加されて、再構築されて、今後新しい物語が見られるなんて嬉し過ぎ」など、アニメーション映像の美しさとクオリティーの高さへの評価、映画版を見た人も新たな要素が加わったことでさらに楽しく見られているという感想が多く寄せられている。(以下、ネタバレを含みます)

■「SAND LAND: THE SERIES」とは

同作は、世代や国境を越えて愛される「DRAGON BALL」「Dr.スランプ」の生みの親である鳥山さんの珠玉の短編を原作に、「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ!」シリーズといった多くの人気作品を手掛けてきたサンライズ、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのオープニング映像や「ポプテピピック」などで注目されたアニメーションスタジオ・神風動画、ハイクオリティーな3DCGアニメーションを得意とするANIMAの3社が制作しているアニメーション。2023年夏に映画として劇場公開されたが、そこでは描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加し、「悪魔の王子編」として構成。さらに本シリーズのために考案した新たな物語「天使の勇者編」を加えた全13話が順次配信される。

■世界のファンも興奮「シンプルさの中に鳥山タッチに満ちた楽しさがある」

世界配信作品ということで、SNS上の感想は日本だけでなく、ヨーロッパや南米など世界中から寄せられている。「主人公たちとの旅は本当に楽しくてダイナミックさも感じます。シンプルさの中に鳥山タッチに満ちた楽しさがあって、エネルギーが満ちているのも感じました!」「『SAND LAND』は本当にいいですよ! これを見ない人はどうかしてる。2000年に描かれた(※短期集中連載)漫画が、これほど現代的なものになっているのは驚くべきこと」「『SAND LAND』はすごく楽しい。初期の『ドラゴンボール』の雰囲気がありますね。特に悟空vsレッドリボン軍のような」などと、メキシコやブラジル、オランダ人のファンと見られるアカウントからそれぞれの言語で投稿されており、あらためて“鳥山明ワールド”はワールドワイドな人気を誇るものだと痛感した。

それだけに、3月1日に鳥山さんが急性硬膜化血腫のため逝去されたことが同月8日に公表されると、日本だけでなく世界中から悲しみの声が届けられた。「SAND LAND: THE SERIES」の完成度の高さと面白さへの反響が大きいだけに、「鳥山先生が亡くなられたのがとても残念」「亡くなられたことがまだ信じられないです」といった悼む声も、作品への感想と同じくたくさん投稿されている。

鳥山さんへのリスペクトを込めて、今後もワクワクする冒険譚の続きを楽しみに待ちたい。

「SAND LAND: THE SERIES」は、毎週水曜にディズニープラスのスターで世界独占配信中。次回第8話は3月27日(水)に配信される。

◆文=田中隆信