再び日本代表の中心になれるか

2020年にザルツブルクからリヴァプールへ移籍したところより3年半。日本代表FW南野拓実はクラブの方で難しい時間も経験してきた。

リヴァプールでは国内カップ戦を中心に活躍してきたが、プレミアBIG6の一角であるリヴァプールは超がつくタレント集団だ。特に前線はワールドクラスのタレントが集まっており、ザルツブルクで成長した南野でもポジションを得るのは困難だった。

現状を変えるべく昨夏にはフランスのモナコへと完全移籍したのだが、モナコも決して弱いチームではない。チームの得点源でもあるFWウィサム・ベン・イェデル、ウイングのクレピン・ディアッタ、ボルシアMGから合流したブリール・エンボロ、さらに今季は18歳のMFエリーゼ・ベン・セギルもブレイク。南野にとっては強烈なライバルだ。

結局、今季の南野はリーグ戦で671分しか出番を得ることが出来なかった。成績は1ゴール3アシストに留まり、1年目の今季はモナコの期待に応えたとは言い難いか。ドリブル成功数は8回、チャンスメイク9回、枠内シュートも8本と物足りない。

南野は昨年のワールドカップ・カタール大会のメンバーだが、先日発表された日本代表メンバーには入っていない。久保建英、三笘薫、鎌田大地、堂安律、伊東純也、さらに今季はオーストリアのLASKリンツで中村敬斗が見事な結果を残している。2列目はかなりライバルが多く、クラブで結果を出すことが代表入りへ最初の条件となる。

英『Daily Mail』によると、モナコは今夏にジェシー・マーシュを指揮官に招聘する可能性があるという。マーシュは今季途中までイングランドのリーズ・ユナイテッドで指揮を執っていたが、2019年から2年間はザルツブルクの指揮官に就いていた。南野とも仕事をしたことがあり、再タッグが実現するならば面白い。

果たして南野は来季こそクラブで結果を出していけるのか。カタール大会の悔しさを3年後の2026年大会へ繋げたいとの思いがあるはずで、まずはクラブで実力をアピールしていくしかない(数字は『WhoScored』より)。