MLSの育成力は見逃せない

現在のアメリカ代表は欧州で活躍する選手が増えているが、国内リーグであるMLSの進化も見逃せない。

MLSへの信頼を口にするのは、アメリカ代表監督のグレッグ・バーホルターだ。現在の代表選手たちは欧州でプレイしている者も多いが、その多くはMLSでプレイしてから海外へ向かっている。

例えば今月22日に行われたCONCACAFネーションズリーグ準決勝・ジャマイカ戦で2ゴールを挙げたFWハジ・ライトは、ロサンゼルス・ギャラクシーとニューヨーク・コスモスでプレイしてからドイツのシャルケへ。現在はイングランド2部のコヴェントリーでプレイしている。

決勝のメキシコ戦で豪快なミドルシュートを決めたボーンマスMFタイラー・アダムスはニューヨーク・レッドブルズ、ユヴェントスMFウェストン・マッケニーとクリスタル・パレスDFクリス・リチャーズはFCダラス、ボルシアMGでプレイするDFジョー・スカリーはニューヨーク・シティで成長といった具合にだ。

「MLSの施設やスタジアム、パフォーマンスレベル、そして若手の育成など、北米のサッカー界においてMLSの貢献はどれだけ褒めても足りない。MLSは我々代表チームの選手層にも多大な影響を与えているし、それは発足以来常に影響し続けている。我々はMLSの役割に感謝しているし、我々はすべてのクラブと緊密に協力している。もし代表のスタメンに割って入るのに十分な実力がある選手ならば、どのクラブに所属しているかは問題ではない」

MLS公式によると、バーホルターはこのようにMLSへの感謝を口にする。インテル・マイアミにリオネル・メッシ、ルイス・スアレスらスター選手が加わり、その一方では若手を育成して欧州のクラブへ送り出す。リーグの魅力向上と若手育成の両輪が機能しているMLSの存在は大きい。アメリカがサッカー界で真の強豪となるには、MLSの充実が今後も欠かせないのだ。