攻撃の引き出しは大幅に増えた

すでにラ・リーガ制覇を決め、現在は6月1日に控えるドルトムントとのチャンピオンズリーグ決勝へ準備を進めるレアル・マドリード。CLも獲得できれば大成功のシーズンとなるが、スペイン『MARCA』が絶賛するのが『攻撃陣のプランB』だ。

プランAがヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、ジュード・ベリンガムの若手トリオとするならば、同メディアが称えるプランBとはFWホセル、ブラヒム・ディアスの2人だ。

今季のレアルではベリンガムとヴィニシウスが最多となる23ゴール、ロドリゴが17ゴールと続くが、4位にはホセルが16ゴール、5位にディアスが12ゴールで位置している。エスパニョールから獲得したホセル、ミランへのレンタル移籍から戻ってきたディアスがここまで数字を稼ぐのはちょっとしたサプライズで、このプランBが機能したのも大きい。

昨季までのチームにはFWエデン・アザール、マリアーノ・ディアス、マルコ・アセンシオが控えていたが、このうちアザールとマリアーノは怪我の問題もあって戦力にカウントできなかった。

2022年まで所属していたFWルカ・ヨビッチもヒットしなかったため、レアルでは攻撃のプランBが定まらなかったところがある。それが今季はホセルとディアスの2人が見事な働きぶりで、2人はベリンガムやヴィニシウスとは異なるものをプラスできる。ゴール前で体を張れる本格派センターフォワードのホセル、独特なリズムでドリブルを繰り出すディアスを途中からピッチに送り込めるのは大きい。

今季のレアルは開幕前に大黒柱だったFWカリム・ベンゼマを手放したが、その穴を総合力で埋めてきた。ホセル、ディアスもまた今季の成功を語るうえで外せない戦力だ。